<年末までにGDPの2%まで防衛負担を引き上げよ、さもなくばアメリカはNATOへの関与を弱めることになる──対ロシア防衛をNATOに頼ってきたヨーロッパに生きるか死ぬかの選択を迫ったトランプ政権は、この落とし前をどうつけるのか> ジェームズ・マティスは、米国防長官として初めて参加したNATO(北大西洋条約機構)国防相理事会できっちり仕事をしてみせた。1日目には相手を安心させるような公式声明を出しながら、非公開の場でアメリカのNATOに対する「関与を弱める」可能性について警告するなど、揺さぶることも忘れなかった。年末までの防衛費支出の負担拡大を加盟国に求め、これに応じない場合はアメリカはNATOへの「関与を弱める」と警告した。 公式声明はなかなかの出来だった──実際、冷静にして実務的、また率直で、NATOの意義を理解するために欠かせない歴史的出来事にも言及している。マティスが、NATOに対す
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