電子書籍の普及により、本もスマホで読める時代。しかし、もし本そのものがスマホのようだったら……? 片手におさまり親指でページをめくれるという、従来の本のイメージを覆す「超小型本」がアメリカで注目を集めている。 スマートフォンならぬ「スマート本」? 『薔薇の名前』などの作品で知られる小説家のウンベルト・エーコは、本についてかつて次のような言葉を残している。 「スプーンやハサミ、ハンマー、車輪といったものと同じように、本というものは一度発明されればそれ以上進化することはない」 印刷された本というのは、デザイン面でのマイナーチェンジはあれど、根本的に進化することは難しい。実際、2000年以上前に聖書の古写本が出現して以来、本というものの形態そのものはほとんど変化してこなかった。