デザイン保護の切り札「立体商標登録」 多くのメーカーは、新しく製品を作ると「意匠登録」を行う。こういうデザインができました、つきましては他社が真似できないように登録します、というものだ。しかし、その造形が広く認知されると、意匠権よりもはるかに強い権利を得られるようになる。それが1997年に始まった「立体商標」だ。名前が示す通り、これは立体的な形状そのものに、商品やサービスを識別させる機能があるものとして、商標登録を認める制度である。 意匠登録で得られる意匠権は有限だが(最長で25年)、立体商標は、10年ごとに更新さえすれば、半永久的に権利を持つことができる。つまり、立体商標を得ると、他社は模倣品を作れなくなるわけだ。少なくとも、他社への抑止力としては、格段に強力なのである。2023年6月26日、カシオは初代G-SHOCKのデザインで、この立体商標を登録した(第6711392号)。日本の時計