厚生労働省は5日、2009年度の国民年金の保険料納付率は60.0%で、過去最低を更新したと発表した。前年度(62.1%)より2.1ポイント下がり、4年続けて下がった。所得水準が低い非正規労働者の割合が増えたことなどが影響したとみられる。 国民年金は20〜59歳の自営業や無職の人らが加入。納付率は、加入者が納めるべき保険料の総額に対して実際に納付された割合を示す。免除・猶予された分は除いている。 国民年金の加入者は1985万人で、未納者は321万人と16%に上った。未加入者も9万人おり、未納・未加入は合わせて330万人となった。 非正規労働者が増えているほか、納付率が高い団塊世代が60歳に達して加入者から抜けたことも影響した。 一方、年金記録問題への対応におわれて対策が十分に進められず、保険料支払いを勧める業務の委託先業者も十分な実績が上げられなかった。年金制度への信頼が揺らいだこと