北朝鮮による拉致被害者の再調査がなかなか進展を見せないなか、奈良県南部の山中から全員救出を祈り続けている人がいる。吉水神社(奈良県吉野町)宮司で、「拉致被害者を救う会奈良」の会長を務める佐藤一彦さん(73)だ。毎年4月には「祈願祭」を営み、横田めぐみさん(50)=拉致当時(13)=の両親、滋さん(81)と早紀江さん(78)が参加している。しかし、被害者の家族が高齢化していることに「もう時間がない」と指摘し、「私も生きている限りは、やるべきことはすべてやり切る」と力を込めた。(奈良支局 浜川太一) 偶然の出会いに、いてもたってもいられず 奈良市内から車で約2時間半。急なカーブが続く細い山道を登り切ったところに吉水神社があった。源義経や後醍醐天皇、豊臣秀吉ら歴史上の人物にゆかりの地として知られ、隣接する書院は国の重要文化財に指定されている。平成16年には、「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する社
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