第23回参院選は自民党(総裁・安倍晋三首相)が現行選挙制度移行後最高の65議席(選挙区47、比例代表18)を獲得する歴史的大勝を収めた。対する野党は民主党が結党以来最少議席の惨敗を喫するなど、15年ぶりに躍進を果たした日本共産党以外は軒並み総崩れとなった。自共の高笑いだけが聞こえてくるが、実は自民党のトップからは「もう少し議席がとれた」と計算違いを反省する声も漏れているのだから“欲”は尽きない。 参院選から一夜明けた22日の午後。安倍首相は党本部で臨んだ「勝利記者会見」で感慨深げに語った。 「自民党が得た議席は20年の政治家人生で最も多い。20年前の今日、私は新人議員として紹介を受けたが、(その後の細川「非自民」連立政権発足で)野党からのスタートだった。20年の荒波を乗り越えて新しい自民党に生まれ変わった」 自民党の勝ちっぷりは歴史的だった。31の「1人区」で落としたのは岩手、沖縄のみの2