2020年夏季五輪の会場が東京に決まったことを受け、早くも競技会場建設をめぐる問題が浮上した。カヌー(スラローム)競技会場は葛西臨海公園(江戸川区)の一角に設けられる計画だが、同公園は都内有数の野鳥の飛来地。日本野鳥の会(品川区)が、都の招致委員会に対して代替地の選定など計画の見直しを求める声明を発表した。カヌー競技会場をめぐる問題は、落選した16年夏季五輪に向けた招致活動の時点でも指摘されてきたが、開催地が決まったことで問題の本格的な議論を迫られることになりそうだ。 五輪後には市民がラフティング楽しめる施設を残す 東京近郊の33会場のうち85%にあたる28会場が、晴海地区に建設される選手村から半径8キロ以内に設けられる。カヌーが行われる葛西臨海公園は、この8キロ圏内では比較的「はずれ」にある。 建設計画の詳細は明らかではないものの、招致委員会がIOCに提出した立候補ファイルによると、カヌ