「北方領土の日」の2月7日、「プーチン氏と交渉やめよ 『ソ連崩壊30年』で新戦略を」との見出しで訴えた本紙「主張」に対し、ロシアのペスコフ大統領報道官が3月3日、モスクワの記者団との会見で「こうしたメディアは読まないでください」と批判した。さらに「日本を含むどの国にも過激主義者や極論の信奉者は大変多い」とも付け加えた。 日本のニュース・オピニオンサイト「ジャパンフォワード」が世界に発信した英文の本紙「主張」への言及である。「読むな」とは大統領報道官とも思えぬ粗暴な発言だ。クレムリンにとって、この「主張」が北方領土問題の歴史の真実を突いて目障りなのだろうが、早急に撤回を求めたい。 本紙は終戦直後、独裁者スターリンに不法占拠された北方四島の返還を一貫して主張してきた。ソ連が日本の国家主権を蹂躙(じゅうりん)した国家犯罪であり、「過激」や「極論」呼ばわりするのは共産政権時代からの宣伝戦の一環だ。