ニュースサイト「J─CAST」を運営するジェイ・キャスト(以下、J社)がついに電通を動かした。とはいっても本業であるニュースサイトとは直接関係がない。J社が隠れた資産として持っていた、“ある特許”に電通が目をつけたのだ。 J社が持つ特許とは、IPアドレスを基に都道府県を自動判別し、ウェブサイト上でコンテンツや広告を出し分ける技術に関するもの。電通とJ社は1月5日、共同出資(電通66・6%、J社33・3%)で地域ターゲティング事業の新会社「あどえりあ」を設立した。 地域ターゲティングの技術は利用者には気づかれにくいが、実は様々なサイトで利用されている。例えば、全日本空輸のサイトでは、アクセス地域ごとに最適な乗り換え案内、天気情報、キャンペーン内容などを表示。そのほか不動産業界でも広告出稿の際、地域ごとに最適な広告を表示するために利用されている。 J社の蜷川真夫社長が同特許を出願したのは98年