「思春期の生き辛さ」と「救い」が暖かく描かれています。 忘れていた10代の頃の繊細さを思い出し、大人としてどう向かい合うべきか考えさせられます。 エピローグは感涙必至の名作でした。 【作者】 辻村深月 【あらすじ・概要】 中学一年生の「こころ」は同級生との諍いから不登校となり、 母親が探したフリースクールにも行くことができず部屋に閉じこもっていた。 5月のある日に、こころの部屋の鏡が輝きだし、手を触れると中に引き込まれる。 最初は鏡の世界から逃げしだしてしまったこころだが、翌日に再度、鏡の世界に入り込み、そこで、同世代の少年少女たちと出会う。 狼の面を被った少女「オオカミさま」がこの世界のルールを説明する。 「翌年の3月30日までに、願いの部屋の鍵を探し出せば、一つだけ願いが叶う」 「だれも鍵を見つけられなければ、3月30日にこの世界は消滅する」 「鏡の世界に入れるのは、日本時間の午前9時