貝類や海藻を素潜りで採る「海女(あま)」が存在するのは、世界中で日本と韓国だけとされる。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された韓国南部・済州島(チェジュド)の海女は有名だが、日本植民地時代の1932年に起きた「海女抗日運動」の認知度は高くない。90周年にあたる今年、現地で関連の展示や調査研究が活発化している。(済州島で、相坂穣、写真も)
機械輸出を巡る冤罪(えんざい)事件に巻き込まれた機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の社長らが国と東京都に損害賠償を求めた民事訴訟の控訴審は、元取締役に対する警視庁公安部の取り調べの違法性が争点の一つだ。一審の東京地裁判決は、人を欺く「偽計」を用いて供述調書を作成したなどとして、一部を違法と認定した。どのような状況だったのか。元取締役に聞きながら、取り調べの在り方を考えた。(山田雄之) 大川原化工機を巡る冤罪事件 警視庁公安部が2020年3月、国の許可を得ずに噴霧乾燥機を中国に輸出したとする外為法違反容疑で大川原正明社長や島田さんら3人を逮捕し、東京地検が起訴したが、21年7月に取り消した。1年近く身体拘束された社長らが逮捕・起訴は違法として東京地裁に起こした国家賠償訴訟の証人尋問で、捜査担当の警察官が事件を「捏造(ねつぞう)」と証言。昨年12月の地裁判決は捜査の違法性を認め、国と都に賠
能登半島地震の被災地で次の住まいの見通しが立たず、今も車中泊や避難所暮らしを余儀なくされている人たちがいる。仮設住宅に入居できず、自宅にも戻れない。支援制度の隙間にある被災者には、丁寧な個別対応が求められている。(奥田哲平)
「ハルビンからホルマリン漬けの生首が」 新宿・旧陸軍軍医学校の人骨、731部隊と関連か 生々しい証言開示 1989年7月に東京都新宿区戸山の旧陸軍軍医学校跡地で見つかった大量の人骨を巡り、厚生労働省による元軍医学校関係者への調査記録が、市民団体の情報公開請求で開示された。旧日本軍の細菌戦部隊「731部隊」との関係を示唆する証言が複数あり、市民団体は「人骨は731部隊から運ばれた標本類を含んでいる」とみている。(中村真暁) 731部隊 旧満州(現中国東北部)ハルビンの郊外に拠点を置いた旧陸軍の部隊で、正式名称は関東軍防疫給水部。細菌兵器の開発を担っていた。元隊員の証言などによると、中国人らに人体実験を繰り返し、被験者はマルタ(丸太)と呼ばれ、約3000人が犠牲になったとされる。旧陸軍軍医学校には731部隊の日本での研究拠点もあった。
「特定の人がデマの潮流を生み出していた」 ネットにはびこるヘイトの真偽を検証し、立ち向かう動きを追った 埼玉県南部の川口市周辺で約2000人が暮らすとされるクルド人へのデマやヘイトが目立つようになって1年余り。その多くがまき散らされているのが、これまでも深刻なレイシズムの温床になってきたネット空間だ。「放っておけばデマが事実だと誤解されかねない」と、ネットをパトロールする人たちがいる。現状を追った。(森本智之)
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、不記載が5年間で総額約13億5000万円もあった安倍派の幹部4人が出席した1日の衆院政治倫理審査会。いつ裏金づくりが始まり、なぜやめられなかったのか。国民が抱く不信と疑念に対し、4人は「反省」を口にしたが、詳細は「知らない」「存じ上げない」と異口同音に繰り返した。裏金を国会の議員事務所で保管して秘書の判断で支出していたのに、納税を否定するなど、国民感情を逆なでするような責任逃れの弁明が相次いだ。(井上峻輔) 裏金づくりがいつから始まったかについて、安倍派で事務総長を務めた西村康稔前経済産業相は「歴代会長と事務局長との間で長年慣行的に扱ってきたことだ。判然としない」と回答。塩谷立元文部科学相も「二十数年前から始まったのではないかと思うが、明確な経緯は承知していない」と述べるにとどめた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く