小林製薬(大阪市)の「紅麹(こうじ)」のサプリメントを巡る健康被害問題を受け、林芳正官房長官は28日の記者会見で、機能性表示食品として届け出のあった全約6800製品について、事業者に対し健康被害の有無などの調査を求めたことを明らかにした。機能性表示食品制度は2015年、安倍晋三首相(当時)が進めていた規制緩和による経済成長戦略の一つとして導入されたが、届け出のみで国の審査はなく、当初から安全性などへの懸念が指摘されていた。
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※このエッセイには性暴力場面の撮影に関する記述があります 12 インティマシーコーディネーター 昨年はハードな役が続きました。何人もの愛人を囲い、人を殺めることもためらわない詐欺師。歯向かう者は消し、臓器ブローカーに死体を売り払う男。ショットガンで人を撃ち、手をナタで切り落とすサイコパスの連続殺人鬼。 中でも一番ハードだったのは、自分の娘に幼い頃から性的暴行を加え続けている父親の役。そう、NHKドラマ「大奥」で演じた徳川家慶です。放送後、大きな反響をいただきました。 この作品は、まず台本を読んだ段階でストーリーがとても独創的なのが気に入りました。が、僕にとっても娘役の俳優さんにとっても心身ともにハードな現場になるのは明らかでしたので、お受けするにあたって僕は必ず「インティマシーコーディネーター」さんを付けてください、とお願いしました。制作サイドも最初からそのつもりでいらしたというので、それ
<バリアフリーを要求する車椅子利用者を「わがまま」と非難する背景には、障害者を助けるのは「善意」からなので、それ以上を求めるべきではないという考え方がある。だが今は、その考え方にパラダイムシフトが求められている> 3月15日、「車椅子インフルエンサー」として活動している中嶋涼子氏が、イオンシネマで映画館スタッフの介助を得て映画を観たところ、観賞後、責任者に今後の利用を断られ、悔しかったことをSNSに投稿した。イオンシネマは翌日、従業員の不適切な対応についてホームページ上で謝罪した。ところがその後、SNSでは中嶋涼子氏に対するバッシングが巻き起こった。 近年、事業者のバリアフリー対応について公然と批判する障害者は、世間からの謂れのない攻撃に晒されている。4月からは障害者差別解消法に基づいて、障害者に対する「合理的配慮の提供」が義務化される。社会で進んでいくバリアフリー政策と、人々の意識のギャ
<原子力ムラの実態、つけを払わされる国民。原発取材を重ねてきた記者による『なぜ日本は原発を止められないのか?』> 1月1日に起きた能登半島地震によって、原発に対する不安がさらに大きくなったという人は少なくないだろう。事実、震度7を記録した石川県志賀町に位置する北陸電力志賀原発がもし稼働していたら、福島第一原発事故に匹敵する最悪の事態となっていただろうとも言われる。 そもそも、日本には原発が多すぎる。なにしろ2011年の東日本大震災発生前、この狭い国には54基もの原発があったのだ。事故後には21基の廃炉が決定したが、2023年9月時点で12基が再稼働。推進派の意見もいろいろあろうが、あれだけの事故を起こしていながら、今なお原発を止めることができないというのは明らかに不自然だと思う。 しかも、処理水の海洋放出から影響を受ける漁業関係者がそうであるように、原発に関連するさまざまな"つけ"を払わさ
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『大吉原展』の動向を受けて今月3月26日に会期が迫る美術展『大吉原展』(以下、本展)の論争が続いている、と書きたいところだが、少なくともSNS上ではすっかり沈静化の兆しを見せている。 2月9日、私はアートメディア『Tokyo Art Beat』へ寄稿した。本展会期前であることから、まずは従来の公共施設が遊廓をはじめとする性売買の歴史や文化をどのように展示してきたのかについて、近年の動向を中心に紹介した。 本稿では、本展の論争に関連した動画を視聴した私の感想と、本展に向けた批判が無効化されている現状を検討する。後者については、いまだ私の考えは定まっていない。書くことで答えに近づこうとする試みだが、浅学の誹りを恐れず書いてみたい。 瀧波ユカリ氏と和田和子氏の動画を観て2月15日、本展のありかたを批判して議論の起点をつくった瀧波ユカリ氏(漫画家)と、福田和子氏(SRHRアクティビスト)がYouT
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