『三国志』(さんごくし)は、1996年から1998年にかけて刊行された北方謙三の歴史小説。北方が初めて中国史を題材にとった小説である。全13巻。 概要[編集] 正史の『三国志』を原典としており、ストーリーの大綱は万世一系思想と易姓革命思想の対決を根幹としている。 基本的な展開・人物描写は正史に準拠しながらも、適宜に独特のストーリー解釈を施すことで、歴史的リアリティよりも人物描写そのものに重きを置いた骨太な描写が特色。加えて『三国志演義』に見られるファンタジー色の強い描写(幻術・妖術など)や史書からの引用等は排除されている。 節ごとの主要人物の一人称視点でストーリーが展開しており、主に劉備、関羽、張飛、諸葛亮、曹操、曹丕、司馬懿、孫堅、孫策、孫権、周喩、陸遜、呂布、袁紹、張衛、馬超からの視点が描かれる。 吉川英治の『三国志』同様、諸葛亮の死をもって本作は完結している。 主要登場人物[編集]