悲劇の沖縄戦、慶良間列島では3つの島で「集団自決」が起きた。2人の戦隊長が「自決命令」を出したか出さないか? あたかもそれが問題になっているかに見えるが、果たしてそうだろうか? 1、その時その場で、「自決命令」を出したか出さないかの問題ではない そもそも、 「足手まといにならないように住民はいざとなったら玉砕せよ」 は軍の教えであったし、2人の戦隊長はそれぞれ、渡嘉敷島、座間味島の全権を預かる司令官であった。本人にその自覚があったかどうか、職責意識があったかどうか、ということ以前の厳然とした事実である。 そんななかで、戦隊長が その時その場で「自決命令」を出したか出さないか? 言ったか言わなかったか? これらは殆ど問題ではないだろう。現に、部隊にとって貴重な手榴弾が配られたことをもって、住民は「命令」と受け取ったのだから。 2、なぜ原告は、『鉄の暴風』を訴えなかったのか