米ニュージャージー州議会は7日、奴隷制に対して「深い遺憾の意」を表し、過去の差別について謝罪する決議案を賛成多数で可決した。AP通信によると、南北戦争(1861〜65年)の際に当初より北部に属した州で奴隷制を謝罪する決議が可決されたのは初めて。 次期大統領選では、黒人のオバマ上院議員が支持を伸ばしているさなかでもあり、人種間の和解を進める動きとして注目されそうだ。 APによると、決議は「奴隷制がもたらした不正」に謝罪の念を示したほか、奴隷制廃止後もアフリカ系米市民に対して「職業、教育、市民生活などで差別があった」と指摘した。 決議案は民主党の下院議員が提出し、上下両院で可決された。決議は議会の意見表明にとどまるもので、州知事に対する拘束力はない。 ニュージャージー州は、南北戦争前に奴隷制を認めなかった自由州のうち、最大の奴隷人口を有した州の一つで、奴隷制の公式な廃止も他州より遅かった。 A