学術出版という封建制

西洋世界でもっとも無慈悲な資本主義者は誰だろうか？ 彼らの独占の仕方の前では、ウォルマートさえ街角の個人商店にすぎず、 メディア王マードックでさえ社会主義者に見える。 そのような候補者は限りなくあるだろうが、 私が一票を投じる先は銀行でも保険屋でもない。 学術出版社である。 科学や最先端研究を理解することが望ましいということには、誰もが賛意を惜しまない。 最新の知識を欠いては安定した民主的決定は不可能だ。 しかし出版社はその門の前に立入禁止の札を掲げる。 タイムズ紙やサンデー・タイムズ紙をアクセスするのに24時間あたり1ドルという、 マードック流の購読システムには飽き飽きしている人も多いだろう。 しかし、少なくともその期間内はいくつでも記事を読めるし、ダウンロードしておくこともできる。 エルゼビアの出版する学術雑誌では、1つの論文を読むのに31.50ドルかかる（原注１）。 シュプリンガーは

[aggren0x]

↓しかしそれ（あちこちに実は散らばっている無料論文）をGoogle scholarは拾ってくれますね。Google的価値観のもっとも素晴らしい一面を僕はGoogle scholarに感じていますよ。

[list1569]

購読料もそうだが、論文の投稿者側が払う論文掲載料も12ページで20万とかぼったくり。 昔は論文誌を印刷するので金がかかるのは理解できたが、今は紙で出さずに全てPDFでWeb公開なのに掲載料は変わらないという。

[sqrt]

最近はGoogle脳の若手が増え、Google ScholarでDLできない論文は存在を無視され引用されない、引用してもらうためにオープンアクセスにする、という流れが生じつつあるんじゃないかと思う。少しずつ。

[blueboy]

学会が別の掲載誌を指定して、そちらに掲載することを決議すれば、済む問題。なのにそうしないのは、たぶん、学会と学術出版社が癒着しているからだろう。（査読するボスが高額の査読料で買収されている？）

[muchonov]

日本の零細学術出版社が学会と協力しながら地道に雑誌のIFを上げていったら、エルゼビアが出版権を買い付けに来る、という話も聞いたなあ。

[phallusia]

ちょっと小さい大学だと、ほんと全然論文読めないしねえ

[mokkei1978]

これは同意だなー。企業のはともかく、学会誌はオープンにできたらいいのに。

[ajitak]

タイトルは？だが内容は同意。寄生してショバ代取るやくざと同じ商法。ついでにJISとかISOとかも高価なのも何とかしてほしい。公共のもんだろ。

[TakamoriTarou]

アレかな「○○に乗っていれば権威があるよ」「権威ある〇〇読まないと学会で認められないかもよ？」の2つの縛りによる紳士録商法みたいになってるのかなー。学術出版社が一時大量に潰れたので寡占化したとか？

[hrmoon]

毎度毎度 査読者に選ばれて光栄です，くらいに思ってないと やってられない→『学術出版社は論文と論文の査読と編集作業の大半とをタダで手に入れている。』

[psypub]

@moe_zou つ 西洋世界で最も無慈悲な資本主義者 学術出版という封建制

[majidaru]

中間業者は必要だけれども、適切でないと害悪ですよね。学会誌はわりと頑張っている印象。

[mobanama]

おお、さすがガーディアン。そして増田に緩斜。あれ、感謝。

[yoshi84]

この世界に入るまで知らなかったけど、年会費取るわ、出版するためには著者が膨大な費用払わなきゃだし、読むためにもお金必要なんて制度がおかしいとしか思えない。どうしてこうなった…

[kitone]

翻訳 (http://www.monbiot.com/2011/08/29/the-lairds-of-learning/)

[deep_one]

色々あがいているんだけどね。最近では機関レポジトリとかもそのあがき。／PubMedについては無料で論文を掲載するPMCentralがある。NLMは国側の機関だから。／国内でも英文誌は結構向こうに組み込まれている

[HISAMATSU]

地方私立大では，論文を取得することすら困難．．．論文は，自由に手に入れさせてほしい．

[lets_skeptic]

大学にいる人はまだましなんだけど、完全な一般人（研究開発をやっていない会社に所属）は、論文アクセスに高い壁がある。

[mzkIII]

論文入手に苦労してます・・・。

[wackunnpapa]

何処までこの状態が維持できるのかねえ・・・・・・。

[myrmecoleon]

「出版社が出版プロセスに与える付加価値は相対的にはほとんどないと考えられる。もし出版社の反論するように出版プロセスがそれほど複雑で高コストだとすれば、40%の利益率は不可能だ」こんな分析出てたのか

[maturiya_itto]

George Monbiot（ガーディアン誌記者）の翻訳。

[Sabarya]

http://www.monbiot.com/2011/08/29/the-lairds-of-learning/

[heis101]

「根拠となる原典をたどれるようにしておくべき、という原理にしたがって、査読済み論文を引用する。だがその主張を私が公正に要約しているかどうか、読者が検証しようと思っても、その費用を支払えるとは限らない」

[morutan]

たすかに学術雑誌はみょーに高い

[kimdeal]

翻訳記事。市場の独占によって高額な年間購読料を払わされている。学術出版社は利益率高い（エルゼビアの営業利益率は36%）。政府は国費研究論文が無料公開される仕組みを作るべき。

[oxon]

社会に還元されるべき研究結果が無料で自由に手に入らないのは大きな問題だと、原発と放射線と健康について調べようと思った時に強く感じた。

[Yamakatsu]

ほお

[jiangmin-alt]

"学術出版社は論文と論文の査読と編集作業の大半とをタダで手に入れている。コンテンツの製作に当たって支払いをするのは出版社自身ではなく、政府による研究費を通して支払う私たちだ"

[nuts83]

学術出版て儲かるのか（笑）

[kmiura]

つーわけでみなさん、OpenAccessのジャーナルだけに投稿しましょう。

[yu0603]

初めて知った。おもしろい。

[wata300]

2011年8月30日、ガーディアン紙の翻訳記事。《知識の独占は、穀物法と同様、正当化できない前時代の遺物だ。》

[natuboshi]

かつては無料で読めた古い論文すら囲い込む出版社は寄生者／研究者は一部を除きやせ細っている。

[nagaichi]

ネットで読める論文とか増えてはきたけど、まだまだごく一部だなと感じている。アマチュア好事家としては万人に開かれた知が生まれることを期待しているぞよ。

[zeroset]

ガーディアン紙の記事の翻訳。「また長期的には、政府は研究者と協調して中間搾取者を追い出し、ビョルン・ブレンブスの提案に沿い、学術論文とデータの世界単一アーカイブを作る取り組みを進めるべきだ」

[keloinwell]

流通はWebに委ねて、学術雑誌名という信頼の担保と査読の有益性を今後学術出版社は狙っていくのだろうけれど、ともあれお金の問題はあるよねえ。ここら辺、電子出版の業界の動きが参考になると思う。