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街の商店
この春に引っ越してきた街。店が次々と閉店した。 クリーニング店、パン屋、米屋、魚屋。どれも地域で長... この春に引っ越してきた街。店が次々と閉店した。 クリーニング店、パン屋、米屋、魚屋。どれも地域で長年やってきたであろう個人商店だ。 今残っている店も、高齢者が営んでいて、いつ「休業します。いままでありがとうございました」の張り紙がシャッターに張られるか分からない。 地域の個人商店は個性がある。古びたせせこましい店に、よそ者からすると変わった特徴ある商品が置いてある。それが愛すべきポイントだ。 残った店に私はせっせと通っている。 個人商店には駐車場がない。 暑い中、自転車で食材を買いまわる。昭和時代の主婦になった気分だ。 何度か通っていると、買い物中に会話を求められる。考えてみれば、毎日スーパーに通っても店員から話しかけられることはない。 これが習慣なのだろう。しかし何を話したらいいのか分からない。おすすめの食材とか料理とか今度聞いてみるか。 そして、個人商店は夕方に閉まる。仕事帰りに寄ろう