神仏ジャンケンの話

暮らしているアパートの裏に神社がある。 神社は割と人通りの多い小道に面しているため、静謐、といった雰囲気はないが、左右に砂利が敷かれた短い参道を抜けて、背の高い木々に囲まれた昼でも暗い拝殿の前に来ると、「ほぼ現世、少しだけ異界」ぐらいの空気はある。 境内に一本、御神木なのか、ひときわ大きい樹が立っている。木には人の胸ぐらいの高さに縄が巻かれていて、汚れ一つない純白の紙がそこから垂れている。 … 夏になると、境内の地中から蝉が出てきて、この木に登る。羽化するために現れて木を登っていく。 蝉、しめ縄をよじ登って越えていくか、反対に縄の下であきらめて羽化すればいいのに、わざわざ縄に下げられた白い紙を羽化のポイントに定めるやつが何匹かいる。真っ白な紙の上に点々と、透明で茶色い抜け殻が残る。 しめ縄というのは、どっしりとした円柱の大木に風雪で少しささくれた縄が巻かれ、そこから新しくぱりっとした純白の

[IthacaChasma]

増田文学というより、フレンドリーなお坊さんの説法みたいな印象と読後感。スズメ蜂だって仏さんを拝みたいのかもしれないですけどね、参拝者が刺されちゃうとお賽銭いただけなくなるんで撤去しましたよ。と落とす。

[chambersan]

散策していると頭に浮かぶアレコレが、急に輪になって繋がる瞬間の心地良さが味わえた。小説家や漫画家もネタ出しに散歩するっていうし歩く事って脳への丁度いい刺激になるのかな。

[d-ff]

「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は加齢とともに好きになる、色彩が強烈になる一句。

[meganeya3]

千手観音とジャンケン勝負する話ではなかった

[clubman023]

よい

[aquatofana]

金沢の茶屋町奥のお寺でイメージした。

[scorelessdraw]

機内誌や車内誌のエッセイみたい

[kash06]

周辺の描写から少しずつ興味を惹きつけて、そのままの流れで信仰の対象と、信仰という運動の対比にまで至り、あの一見は簡単そうで不思議なタイトルを回収する凄い増田でした。

[j1nsuke]

良いエッセイだった

[Akech_ergo]

気だるい休日とかに何処かで涼みながら読みたい文章だった。

[potnips]

偶像崇拝を否定し聖典は口伝のイスラム教もあるよ

[makou]

何かの本の抜粋かな。

[takahiro_kihara]

虫の神様、ナウシカに出てこなかったっけ？

[Hagalaz]

いつか読む

[h-hirai]

いいもの読んだ

[gorokumi]

高校の国語の教科書に載るやつだ。竣工式でーす 好き

[twwgot]

砕けた文体からちょいちょい出てくる宗教への造詣とセンスオブワンダー。いい

[narukami]

すごく面白くてブログ読みたいとしたらこういう増田なのだがその三点リーダの使い方斬新すぎない？

[tsubaki315]

京極夏彦に出てくる登場人物のモノローグっぽいと思ってしまった。面白かった。ずっと読みたい。

[rectus]

このひとの書いた小説を読みたい増田文学

[opnihc]

読めない漢字がいくつかあってショック受けた。こういう話いいな。面白かった。

[camellow]

最近こういう良い感じの増田をチラホラと見かけて嬉しい

[WinterMute]

いい……この夏は妙に良質の増田が多い気がする

[donovantree]

最近のスズメバチは殺せという空気はよくないと思っている。高いところの巣は放っておけばいい。はぐれスズメバチもいきなり刺したりはしない。胸や背中にたかられたことがあるが静かにしていればすぐに飛んでいく。

[kurotsuraherasagi]

いい感じの空気だ。

[ani11]

"ほぼ現世、少しだけ異界"

[go_kuma]

なかなか興味深い文章だが、指摘させてもらうなら「ただの理念や言葉、ロジック」と「モノ・カタチ」は同一である。モノ・カタチを認識するのは言葉・理念だからだ。これを識という。知らんけど。

[t-tanaka]

人が祈る気持ちに，記号や場所や言葉などのシンボルで形を与えたものが宗教だ，という気づき。

[sumika_09]

何者だよ。一流のエッセイじゃねえか