人間以外の動物は同種間では殺し合いをしない、は本当か？（更科 功）

オオカミの殺し合い まだ私が学生だったころの話だが、動物の行動について次のように教わった。 「同種の個体を殺すのは人間だけである。人間以外の動物は、たとえ同種の個体同士で争いになっても、相手を殺すまで闘うことはない。残忍に思えるオオカミも、敵わないと思って相手が服従のポーズを取れば、そこで闘いは終わる。こういう行動は、種を存続させるために進化したものである」 もちろん、これは正しくない。同種の個体同士で殺し合いをする動物はたくさんいる。たとえば、サルの仲間ではハヌマンラングーンやチンパンジーなど、その他の哺乳類ではライオンやイルカなど、鳥の仲間ではカモメやレンカクなど、昆虫ではタガメやミツバチなどで、同種の個体を殺す行動が観察されている。 また、オオカミと言えば、人類学者であるパット・シップマン（1949～）が、アメリカのイエローストーン国立公園で目撃した例が忘れられない（＊）。 8頭のオ

[zeroset]

いまや古典の『ソロモンの指輪』でも鳩や鹿での同種内殺しが例示されている。一方で「同群内の」狼は殺しを回避するともあり、この辺りが拡大解釈されたっぽい。「種を存続させる」云々は言うまでも無く。

[Outfielder]

「まだ私が学生だったころの話だが、動物の行動について次のように教わった。 「同種の個体を殺すのは人間だけである」」戦争反対のイデオロギーと自然主義的誤謬の産物

[sumomo-kun]

ほとんどの魚は同種の幼魚を食べるだろ。同種っていうか、自分の子でも食べるだろ。あいつら、口に入るタンパク質なら、だいたい何でも食べるぞ。

[sds-page]

サンショウウオの幼生とか遺伝子レベルで共食いが仕込まれてるとか

[takahiro_kihara]

要するに進化論もまだまだ研究中ってこと？

[goldhead]

それでも田村隆一の「人　ウィスキーに関する仮説」はすばらしい詩である。ところで、『社会生物学の勝利』という本を今読んでいるのだけれど、ちょっと古いのかな。

[zyzy]

ライオンの前のボスの子殺しが千尋の谷の逸話になったんだっけか。まぁ、規模が戦争レベルになると流石に人間しかしない比率で殺すので、そこを人間の殺しと一緒くたにしてはいけないとは思うが。

[tikani_nemuru_M]

ローレンツですら「種の存続のため」という誤解をしてたっぽいので、非常によくある間違いなのではあろう。今の進化生物学からは、集団（種）のために尽くす個人（個体）というモデルは出てこない。

[gui1]

「めだかの兄弟が川のなか♪」　めだかは共食いするんだっけ(´・ω・｀)

[rohizuya]

ライオンの雄は自分以外の子供をかみ殺す話は有名です。

[counterfactual]

本当じゃない。　特に、再婚した嫁に小さな子供がいると、嫁を発情させて自分の子を孕ませるために旦那はその子供を殺す。/チンパンジーは、集団で一頭をなぶり殺ししたり、異なる集団間での「戦争」が観察される。

[mobanama]

確かに昔はそういう物言いがあった。すぐばれる嘘。