えくすとらほっと

「文化的雪かき」というのは、村上春樹の小説『ダンス・ダンス・ダンス』の主人公の言葉です。雪かきは誰の義務でもないが、誰かがやらないと皆が困る、そういう種類の仕事です。人知れず皆の役に立ち、人から感謝されることはほとんどありません。 現代は、そういった仕事を引き受ける人が圧倒的に少ない時代なのではないかと思います。資本主義社会の価値観の中では、利益に繋がらないことをする人は愚か者とみなされるでしょうから、当然です。 しかし現代にも雪は降ります。雪かきの仕事は無くなりません。誰かが雪かきをしないとこの社会はいずれ行き詰まってしまいます。 では、どうすればいいでしょうか。 私は、雪かきの仕事に対して「社会が相応の価値を認めるようになること」が一つの解決策だと考えます。人が思わず雪かきをしたくなるように社会の価値基準が変わるのです。 今、そうした価値観の地殻変動が起きつつあるのではないか、と私は感