東芝：収益体質劣化も…半導体分社化、資本受け入れに難点 | 毎日新聞

東芝は主力の半導体事業を分社化し、外部から出資を受ける方向で最終調整に入った。米原子力事業で数千億円規模の損失が発生する見通しのため、出資を仰いで調達した資金を、財務基盤の改善に充てる。こうした「自助努力」の姿勢を示し、金融機関からの支援を取り付ける狙いだが、長期的に見れば東芝の収益体質を劣化させる懸念もある。【小川祐希】 「債務超過を回避するにはやむを得ない決断だ」。東芝幹部は厳しい表情でつぶやいた。原発事業の損失処理で債務超過に陥りかねない。そこでひねり出した財務の改善策が、“虎の子”の半導体事業で２０００億円規模の資金を調達する案だった。