道路開くか、迂回か 「啓開」の現場、迫られた判断 能登半島地震 | 毎日新聞

能登半島を襲った激しい揺れで、被災地に入るための道路は土砂崩れや崩落で寸断されてしまった。被害把握や、人命救助さえままならなかった今年の元日。現場や、指揮を執った官邸はどのような事態に直面していたのか。 国土交通省の緊急災害対策派遣隊「テックフォース」の一員でもある田中義太郎さん（46）は普段、石川県輪島市の輪島国道出張所に勤務している。元日は富山県氷見市の実家に弟夫婦と集まっていたところ、「家が倒れる」と感じるほどの激震に襲われた。津波を警戒して子どもたちと暗くなるまで高台に避難するなど、身内の安全確保に追われた。 日付が1月2日に変わるとすぐに被災地へと向かった。石川県七尾市にある出張所で現場指揮をするよう指示を受け、ショベルカーや砂利を積んだダンプカーと合流し、現場に向かった。

[deep_one]

「当初は電波状況が悪く、3日になって、行政からの作業発注の着信や留守番電話がたくさん入っていることに気づいた。一部で現場が他の業者と重なる混乱もあった」もっと衛星携帯や無線を入れないと。