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堀辰雄 燃ゆる頬
私は十七になった。そして中学校から高等学校へはいったばかりの時分であった。 私の両親は、私が彼等(... 私は十七になった。そして中学校から高等学校へはいったばかりの時分であった。 私の両親は、私が彼等(ら)の許(もと)であんまり神経質に育つことを恐れて、私をそこの寄宿舎に入れた。そういう環境の変化は、私の性格にいちじるしい影響を与えずにはおかなかった。それによって、私の少年時からの脱皮は、気味悪いまでに促されつつあった。 寄宿舎は、あたかも蜂(はち)の巣のように、いくつもの小さい部屋に分れていた。そしてその一つ一つの部屋には、それぞれ十人余りの生徒等が一しょくたに生きていた。それに部屋とは云うものの、中にはただ、穴だらけの、大きな卓(つくえ)が二つ三つ置いてあるきりだった。そしてその卓の上には誰のものともつかず、白筋のはいった制帽とか、辞書とか、ノオトブックとか、インク壺(つぼ)とか、煙草の袋とか、それらのものがごっちゃになって積まれてあった。そんなものの中で、或る者は独逸(ドイツ)語の勉強
2014/01/19 リンク