富士ソフトへのＴＯＢ、米ベインがいったん中止－ＫＫＲ値上げで

米ベインキャピタルは10日、２月上旬に予定していた富士ソフトに対する株式公開買い付け（ＴＯＢ）を中止すると発表した。ＫＫＲが実施中のＴＯＢ価格を引き上げ、ベインの予定価格を上回ったため。 富士ソフトを巡っては、ＫＫＲが同社の賛同を得てＴＯＢを続ける一方、ベインがこれに対抗する形で、会社側の同意の有無にかかわらず１株9600円でＴＯＢを実施する意向を表明していた。 富士ソフトは10日、ベインからＴＯＢ実施時期を２月上旬とする３日付通告を受け取ったと発表していた。ベインは実際に５日からＴＯＢを開始するべく手続きを進めていたが、ＫＫＲがＴＯＢ価格をベインを上回る9850円に引き上げたことを知り、いったん中止を決定したという。 今後の対応方針について、ベインは公開買い付けからの撤退も含め、慎重に検討するとしている。 関連記事