【正論】ロシア機撃墜、現状はトルコの敗北と米欧・ＮＡＴＯの力の後退を示している 山内昌之（フジテレビ特任顧問・明治大特任教授）（1/4ページ）

１１月２４日のトルコ軍機によるロシア軍機の撃墜は、シリア問題や露土関係に緊迫感を与えている。 それは、後から歴史を回顧するなら、第２次冷戦を深めたと目されるかもしれない。トルコの行為は、中東で新たな勢力分布の再編と国家の線引きを試みるロシアにとって地政学的な挑戦と受け止められた。トルコは、エネルギーの観点から見るなら、ガス供給国たるロシアの「属国」あるいは「衛星国」にすぎない。エルドアン大統領はこれまでプーチン大統領を批判したことさえないのに、何故に今回の挙に出たのか。 ≪撃墜の背景にからむ民族問題≫ ロシア軍機がトルコの領空を度々侵犯していたのは事実である。しかし、同じ行為を受けてもイスラエルは、狭い空域での偶然性と、ロシアに戦争意志がないことを根拠に反撃していない。 今回の背景には、シリアに住むトルクメン人とクルド人の民族問題もからんでいる。トルコのハタイ県（アレクサンドレッタ）に接す

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露土対立は中東秩序を変えるか　山内昌之（フジテレビ特任顧問・明治大特任教授）（1/4ページ） - 産経ニュース ”フランスはＩＳによる「パリの大虐殺」を受けて、シリア戦争の処理についてロシアやイランと連合を組