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ブックマーク / ameblo.jp/yohimaxa (4)

  • 『苦しみの中に』

    「自殺」というネガティブの極致とも言えるトピックに「素晴らしい」とか「感謝」とか「読み応えたっぷり!」という感想を載せる人って、「自殺」という現象をどう頭の中で処理しているんだろうというのはちょっと気になったりする。 震災の被災者とかに聞いても同じような回答が得られると思うんだけど、当事者にとって、窮地に立たされた時とか、苦悩の中でもがき続ける様の中に「ポジティブ」な側面なんて微塵もないのね。当にただ苦しい。そういう姿を端から見て「素晴らしい」という感想を持たれてしまうのって複雑な感じがする。 言うなれば、縄で首を締められて「はあ、はあ、苦しい!苦しい!!!」ともがき続けている様を見て「これが人間の生々しい生の躍動なんですね!素晴らしいです!」みたいな感想を持たれてしまっているような、そんな齟齬を感じる。 「ネガティブな事象にも、ポジティブな側面が必ずあるはずで、それを捉えられないと耐え

  • 『社会問題言及依存症』

    依存症、と言えばアルコール依存症やギャンブル依存症、あるいは恋愛依存症などがぱっと思い浮かぶが、「言葉」にも割と依存性があって、特に生きづらさを抱えた人や虐げられて生きてきた人は、「社会問題言及依存症」に陥っている人が多いように感じる。 「社会問題言及依存症」というのは、私の勝手な造語で、生きづらさを抱えた人や虐げられて生きてきた人が、諸々の社会問題に関して言及を続けることに自らのアイデンティティを投影してしまい、そこから抜け出せなくなる、あるいはそこに居続けることに固執するようになる症状を指す。 理屈は分かる。もちろん私自身を含めてなのだが、私たちのような人種は、あらゆる人々から、「愛されていない、理解されていない」と感じながら生きてきた。 “誰からも”愛されなかった人は、その真逆として、“誰も彼も”に、自らの存在を受け入れてほしいと願うようになる。来は、“誰からも”愛されなかったとし

  • 『『EXIT』』

    やっとお勧めされていた、雨宮処凛さんの『EXIT』という小説が手元の届いたので読みました。200ページくらいの短編小説だったのでぱぱっと読んでしまったんだけど、最初の感想としては「なんかテンプレ的だな」という印象で、なんでそんなことになってしまうんだろうということを考えた。 例えばリストカットとかオーバードーズという行為があって、あれってものすごい社会的行為で、なんでも杓子も「手首を切る」という方法をとってしまうのかと言ったら、「マスメディアや雑誌で「あれが苦しみを知らしめる表現だ」という記事を載せているから」以上の理由はない、という話がある。 自傷行為でも、例えば石油ストーブにお尻をくっ付けて火傷させたりとか、熱々のおでんを頬張って口の中を痛めつける、みたいなことはしない。見ている周囲にとって、自分を傷つけているという印象よりも「何してるの?」という印象の方が先立ってしまうからだ。それ

  • 『死にたいのか、生きたいのか』

    知人の知らせで知ったんだけど、Twitter上でまた自殺が発覚した人がいるらしい。 https://twitter.com/nekojiru_udon/status/235983701547286528 https://twitter.com/nekojiru_udon/status/235984782213906433 ネットを「現実逃避」と自覚する声も頻繁に耳にするけど、ネットって「死にたい」という思いが諦念化すると、まるで「ブラックホール」のように、そこに吸い寄せられてしまう、という感覚がある。 厭世主義になったり、確信的に死にたいと思う人にとってはネットは居心地の良い場所だろうし、そのままブラックホールに吸い込まれて無と化すのも一つの選択だろうとは思う。でも、表面上の「死にたい」が、もし「生きたい」の裏返しなのだとしたら、生きるためにはやはり現実世界に戻らないといけない。 「死にた

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