在日中国人の数は、日本国籍取得者らも含めると90万人を超えると言われている。やや古い情報だが、2014年の『日本新華僑報』の報道によると彼らの出身文化圏は遼寧省・黒竜江省・吉林省の東北三省(旧満州)出身者が約35.5%、福建省出身者が約9.5%と続き、その次に位置するのが上海出身者の約8.4%だという。 もっとも、同じ中国人でも彼らの事情は異なる。留学生や就労者(技能実習生など)として続々とやってくる東北人や、すでに来日済みの同郷の知人のネットワークを通じて来る福建人(多くは福州市や福清市の出身者だ)は、地元の就業市場が限られていることもあり日本を目指し続けている。 だが、一方で筆者の感じる範囲では、上海人の増加は頭打ち傾向にある。 なぜなら、いまや2017年の常住人口の1人あたりGDPが12.46万元(約207万円)に達する「先進国」水準の都市・上海から、業務上の赴任や留学以外の理由でわ
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