2015年5月、湘南モノレールの売却が報じられました。モノレールの製造会社と系列会社が保有する株式を、交通機関の運行を手がける会社に譲渡する形です。かつてモノレールは「新しい交通機関」として世界で注目され、日本の大手企業も参入。湘南モノレールも同様に「三菱の実験線」的な側面があります。しかしその背景を探ると、モノレールの長所と短所が見えてきました。 戦後、世界が注目した交通機関 モノレールは「1本のレール」という意味です。2本のレールに対して、1本のレールで運行します。そのルーツは1824年にイギリスで開業した貨物路線で、木製のレールに車両が跨がり、馬で引いたそうです。1888年にはアイルランドで跨座式(レールにまたがるタイプ)の蒸気機関車を使った路線が開業しました。また1901年にドイツのヴッパタールで懸垂型(レールからぶら下がるタイプ)のモノレール路線が開業し、現在も運行されているそう