紹介 近代デザインにおいて鍵となってきた用語がほとんど当たり前のように使用されているのならば、用語の背景について問い直しておく必要がある。たとえば、「造形」「構成」「形態」「空間」「表現」といった用語があげられる。今日のデザイナーがこれらの用語によって自分たちの仕事を説明しているかぎり、今日の取り組みのうちにも近代の諸前提がなお根強く残っているはずである。もちろんその理解のしかたが変化してきているとしても、それならばなおさら、何が変化していて何が変化していないかを見定めなければならない。そこで本書は、「造形」「構成」「形態」「空間」「表現」といった用語について検討することで、今日のデザイナーが意識しなくなった近代の諸前提をあらためて意識にもたらして、真に新しいデザインを構想するための足がかりとしたい。 目次 序論 近代 |近代の意味|一九一〇年前後|近代の区分|伝統の発見|近代以後の近代|
![近代デザインの美学 高安啓介(著/文) - みすず書房](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da5e68d9328bd1007b107de889f4329be40673ea/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.hanmoto.com%2Fbd%2Fimg%2F9784622079026_600.jpg%3Flastupdated%3D2015-08-13T15%253A45%253A46%252B09%253A00)