第95回 『舞台のかすみが晴れるころ』刊行記念 有松遼一さんインタビュー(後編) 2022.03.19更新 3月15日(火)に、ちいさいミシマ社レーベルから『舞台のかすみが晴れるころ』が発刊となりました。若手能楽師の有松遼一さんによる初の随筆集です。 コロナ禍で能の公演がすべてなくなるという経験と、その後の試行錯誤の道程を描いた本書は、現代における伝統芸能の意味を問う思索の結晶であり、貴重なドキュメンタリーでもあります。あらためて見つめた稽古や日常生活の大切さ、舞台に立ち続けることで得られる身体感覚、芸能を生かす縁などについて、凛とした美しい文章が綴られています。 本書の刊行を記念して、有松さんのインタビューを2日間にわたってお届けします。 サラリーマン家庭に育ち、京都大学在学中に能楽に出逢って、プロのワキ方になった有松さん。中高生の頃はどんな青年だった? 能楽師って、普段どんな仕事をして