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ブックマーク / number.bunshun.jp (54)

  • <村上春樹ランを語る ライナーノーツ> 「限りなく蛇足に近いインタビュー後記」- Number Web

    Numberのランニング特集第2弾、Number Do「100人が語るRUN!」特集 では、フルマラソン完走30回以上を数える村上春樹さんへのロング インタビュー「僕は走り続けてきた、ばかみたいに延々と」を掲載しました。 Number Webでは、雑誌で紹介しきれなかったエピソードや取材時の模様を 「インタビュー後記」として特別公開。「村上春樹のランを読む」ための ブックガイドも収録しました。 村上春樹さんへのQ&A 「そうだ、ランナー村上さんに聞いてみよう」と あわせてお楽しみください。 2011年2月9日水曜日。穏やかに晴れた冬の日の午後、東京の駒場東大前にある瀟洒なハウススタジオで村上春樹さんへのインタビューは行なわれた。 インタビュー開始の1時間前、今回の企画の責任者、Number編集部の涌井くんがタクシーで村上春樹さんを事務所へ迎えに行く。緊張のせいか、もともと強ばっている顔がさ

    <村上春樹ランを語る ライナーノーツ> 「限りなく蛇足に近いインタビュー後記」- Number Web
  • 『ウマ娘』公式SNSも注意喚起…なぜ牧場見学で“マナー違反”が繰り返されるのか?「この30年で最悪」「人馬ともに大怪我をする可能性も」(島田明宏)

    最近は、大ヒットした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場する元競走馬に会ってみたいと牧場を訪ねる新たなファンも多いという。ただ、一部には、勝手に牧場の敷地に入り込んだり、馬に触ったり、べ物を与えたりといった禁止行為をするファンもいて、たびたび問題になっている。

    『ウマ娘』公式SNSも注意喚起…なぜ牧場見学で“マナー違反”が繰り返されるのか?「この30年で最悪」「人馬ともに大怪我をする可能性も」(島田明宏)
  • 「こんなことがあってはいけない。私がスワローズの攻撃を見逃すなんて…」東京から北海道の日本ハム新球場に行ってみた私の“本音評価”(生島淳)

    実は、球場が見えてからどんどん遠ざかっていくため、「ここで止めて!」と思うのだが、情け容赦なく列車は進んでいく。ちなみに新駅の開業はいまのところ2027年に予定されている。 さて、北広島駅からはシャトルバスか(200円也。なぜかVISAタッチと現金のみで、交通系ICカードの取り扱いはナシ)、徒歩の二択である。バス乗り場に行ってみると長蛇の列で、並ぶことが大嫌いな私は迷わず徒歩を選択する。これで、Apple Watchのムーブとエクササイズリングも満たされることであろう。 駅の表示では19分、案内係の人の呼びかけでは「25分くらいかかります」という道のりは、天気がよければ極めて快適。雨が降らない限り、私だったら次も歩くと思う。 案内通り、20分ほどすると「神殿」のようなエスコンフィールドが見えてくる。その偉容は人をドキドキさせるに十分である。入場ゲート前には、「TRUFFLE BAKERY」

    「こんなことがあってはいけない。私がスワローズの攻撃を見逃すなんて…」東京から北海道の日本ハム新球場に行ってみた私の“本音評価”(生島淳)
  • 「カタールW杯のために6500人超が死んだ」英国『BBC』は開会式放送を“拒否”…日本人が知らないカタール人権問題 FIFA会長は怒り「説教するな」(井川洋一)

    「これは史上もっとも物議を醸しているW杯です」 元イングランド代表FWガリー・リネカーは、英『BBC』のカタールW杯開幕を告げる番組でそう切り出した。 「2010年にFIFAがカタールを(開催地に)選んでから、もっとも重要なフットボール・コンペティションの開催国として最小の国家(カタール)は、いくつもの大きな疑問を向けられてきました。開催権の投票プロセスに関する不正の告発に始まり、スタジアムの建設に携わった外国人労働者たちの多くの命が失われてきたこと、そして彼らの扱いまで。またこの国(カタール)では、同性愛は違法です。女性の権利や表現の自由についても注視されています。

    「カタールW杯のために6500人超が死んだ」英国『BBC』は開会式放送を“拒否”…日本人が知らないカタール人権問題 FIFA会長は怒り「説教するな」(井川洋一)
  • 「予想は当たってた」「3着変なん来い!変なん来いっ!」園田競馬の“異色すぎるガイド漫画”誕生の経緯とは? 元厩務員の作者に直撃(曹宇鉉)

    無職で歯のない彼氏・トシ君に競馬場デートの予定をすっぽかされた山田火酒(火酒と書いてウオッカと読む)と、園田競馬歴40年のおじさんが繰り広げる、あけすけで哀愁を誘う会話劇……。競馬ファンなら一度は耳にしたことがある「予想は当たってた」「最初からわかってた」などのクリシェを“競馬用語”として解説するパンチの効いたユーモアも、オフィシャルなPR漫画の類型とは一線を画している。 厩務員と漫画家の兼業時代も「最初は怒られるかと」 同作を手がけた漫画家の田村正一(たむら・まさかず)さんは、2007年から2018年まで園田競馬場で働いていた元厩務員でもある。いったい、どういった経緯で異色のビギナーズガイドが世に出ることになったのだろうか。 「園田・姫路競馬のホームページで厩務員のエッセイ漫画『うまのしごと』を描いていた関係で、2019年に『園田競馬ビギナーズガイド』の依頼をいただきました。とりあえず好

    「予想は当たってた」「3着変なん来い!変なん来いっ!」園田競馬の“異色すぎるガイド漫画”誕生の経緯とは? 元厩務員の作者に直撃(曹宇鉉)
  • 佐々木朗希20歳の完全試合は「漫画超え史上最高の105球」 過去15例と比べても破天荒な理由の数々〈13連続奪三振+19K+164km〉(広尾晃)

    フォークやツーシーム、チェンジアップなどの「落ちる球」「動く球」の進化によって、投手の奪三振は増える傾向にある。しかしプロ野球全体のレベルアップによって選手の実力差は小さくなり、完全試合や最多奪三振記録など「投手が打者を圧倒する」記録は、平成以降出現しにくくなっていた。 それだけに4月10日のロッテ・佐々木朗希がZOZOマリンスタジアムで見せた投球は、破天荒だと言ってよい。しかも相手は昨年のリーグ優勝チーム、オリックス・バファローズだった。 全く大げさでなく、日プロ野球84年の歴史で「最高の投球」と言っても良いのではないか。どんな野球漫画でもこんな記録は描けないだろう。故・水島新司は天上で何を思うだろうか? 佐々木朗希が達成した偉大過ぎる記録の数々 この日、佐々木朗希が達成した主要な記録を列記する。 ☆完全試合 史上16人目 1994年5月18日、巨人・槙原寛己が達成して以来約28年ぶり

    佐々木朗希20歳の完全試合は「漫画超え史上最高の105球」 過去15例と比べても破天荒な理由の数々〈13連続奪三振+19K+164km〉(広尾晃)
  • 《追悼》『ドカベン』『あぶさん』水島新司さんは少年野球マンガの何を変えたのか? 「野球は巨人」「打者は全打席ホームラン」が定番だった(高木圭介)

    『ドカベン』『あぶさん』『野球狂の詩』などの野球漫画で人気を集めた漫画家の水島新司(みずしま・しんじ)さんが10日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。82歳でした。 1972年に連載が始まった『ドカベン』は2018年にシリーズの連載が終了するまで、40年以上にわたって続いた代表作。単行はシリーズ累計で205巻まで刊行されています。 水島さんが、2年前に「引退」を発表された際に、その多大な功績を検証した記事を特別に再公開します。【初出:NumberWeb2020年12月19日、肩書きなどすべて当時】 日のスポーツ関連音楽を語るには欠かせない音楽家・古関裕而を描いたNHKの朝ドラ『エール』が、11月27日に最終回を迎えたと思ったら、4日後(12月1日)に野球漫画の巨匠・水島新司先生が「引退」を発表。そのタイミングに驚かされた。 古関裕而と水島新司――。 一見、関係ないようにも見える

    《追悼》『ドカベン』『あぶさん』水島新司さんは少年野球マンガの何を変えたのか? 「野球は巨人」「打者は全打席ホームラン」が定番だった(高木圭介)
  • 森保ジャパンを“攻略”したメキシコ五輪代表コーチ(分析担当)が明かす日本の強みと弱み「平均を出したら、日本のほうが上ですが…」(飯尾篤史)

    東京五輪でメダル獲得を目指したU-24日本代表の前に立ちはだかったメキシコ代表。分析を任された西村亮太コーチは、森保ジャパンにどう立ち向かったのか。現在の日サッカーの課題を突いたその攻略法は、W杯最終予選を戦っている日本代表にとっても示唆に富む内容だった。<全2回の前編、後編へ> ――東京オリンピックでの銅メダル獲得、おめでとうございました。西村さんはメキシコ代表チームのコーチとして分析も担当されていましたが、日本代表ゲームは何試合くらい分析されたのでしょうか? 西村 まずは今年3月のアルゼンチン戦から見始めて、(7月の)ホンジュラス戦、スペイン戦、(グループステージ初戦の)南アフリカ戦の4試合をベースにしました。3位決定戦の前は、僕らとの試合、(準々決勝の)ニュージーランド戦、スペインとの準決勝の3試合を確認しました。例えば、ホンジュラス戦は日がボールを握る時間が長かったので、攻撃

    森保ジャパンを“攻略”したメキシコ五輪代表コーチ(分析担当)が明かす日本の強みと弱み「平均を出したら、日本のほうが上ですが…」(飯尾篤史)
  • 赤字続きでドン底だった地方競馬の“犠牲”に…“消えた競馬場” 栃木で愛された「宇都宮競馬場」今は何がある? 跡地に行った話(鼠入昌史)

    地方競馬が絶好調だという。馬が快進撃を見せているのではなく、馬券がよく売れているという話だ。全国に15場ある地方競馬場の2020年度の総売上は、ピークであるバブル末期の1991年度に迫る約9120億円。前年度からは30%も増えている。 その理由はいろいろ言われている。全国どこにいても馬券が買えるネット投票が定着したからだとか、365日休むことなくどこかしらの競馬場で馬が走っているおかげでギャンブラー諸氏の癒しになっているからだとか、長年のイメージアップの取り組みが身を結びつつあるからだとか……。また、コロナによって娯楽が止まった中でも馬だけは走り続けてくれたという事情も大いに関係していそうだ。どれかひとつの理由だけで30%増という数字はなかなか出てこないから、いろいろな事情が組み合わさってこうした結果になったのだろう。 かくも絶好調の地方競馬だが、ほんの10年ばかり前まではドン底であった。

    赤字続きでドン底だった地方競馬の“犠牲”に…“消えた競馬場” 栃木で愛された「宇都宮競馬場」今は何がある? 跡地に行った話(鼠入昌史)
  • 「種牡馬になれる牡馬は5%」では“なれなかった”競走馬はどうなる? スターホースだらけの相馬野馬追、武豊騎乗でGIを勝ったアノ馬も(島田明宏)

    種牡馬、繁殖牝馬、乗馬、誘導馬、リードホース、功労馬、養老牧場、リトレーニング、肥育、被災馬、相馬野馬追、RRC(Retired Racehorse Cup)。 これらに共通して関連するのは、何か。そう、「引退競走馬」である。 サラブレッドは無事なら20年以上生きる。国内の最長寿記録は2019年8月に世を去ったシャルロットの40歳2カ月20日。存命中の最高齢GI馬は、1993年のダービー馬ウイニングチケットで、31歳である。 怪我がなく、繁殖馬としての道が用意されていれば、5歳か6歳まで走って引退するのが普通だ。つまり、サラブレッドが競走馬として過ごすのは、長い「馬生」のほんの前半部分なのである。 競走馬を引退したあとの、第二、第三の馬生のほうがずっと長い。種牡馬や繁殖牝馬、誘導馬など、ファンの目に触れたり、動向がメディアを通じて伝わってきたりする一部の馬以外は、どんな余生を過ごしているの

    「種牡馬になれる牡馬は5%」では“なれなかった”競走馬はどうなる? スターホースだらけの相馬野馬追、武豊騎乗でGIを勝ったアノ馬も(島田明宏)
  • GI競走で誘導していたあの人が…JRA職員3人が東京五輪で《総合馬術・馬場馬術》に挑む “会社員”ならではの葛藤を超えて(カジリョウスケ)

    競馬ファンの方は覚えているだろうか? 2019年、スワーヴリチャードが勝ったジャパンカップやリスグラシューが勝った有馬記念。その馬場入場のアナウンスで「東京オリンピックを目指しているJRA職員」として紹介された、誘導馬に乗る戸一真の姿を。2021年6月、戸は見事に総合馬術の日本代表に選出された。そして、同じく東京オリンピックを目指していた北原広之、佐渡一毅も馬場馬術の日本代表に決定した。 JRA職員と聞くと、率直に言って「大きな組織にサポートされ、順風満帆な競技生活を送っていた人が順当に代表に選ばれたんでしょう?」と思うかもしれない。だが、前回のJRA職員のオリンピック出場は21年前の2000年、シドニーオリンピック代表・布施勝まで遡る。今大会で3名もの選手を派遣できることは前例のないことなのだ。そして今回選ばれた3選手の競技人生それぞれが、競馬に見るドラマに勝るとも劣らないストーリ

    GI競走で誘導していたあの人が…JRA職員3人が東京五輪で《総合馬術・馬場馬術》に挑む “会社員”ならではの葛藤を超えて(カジリョウスケ)
  • 「9回打ち切り」電撃決定で「引き分け」が10%以上に!?…日本プロ野球の大問題、 そもそも試合時間が長すぎない?(広尾晃)

    プロ野球12球団は3月18日、オンラインで臨時の実行委員会を開き、今月26日に開幕するペナントレースは、延長戦を行わず9回で打ち切りとする方針を固めた。 首都圏1都3県の緊急事態宣言は3月21日で解除されるが、飲店などの営業時間の短縮要請は従来の午後8時から午後9時までとなった。これを受けて、プロ野球でも午後9時までに試合を終えられるようにするために9回打ち切りを決めたのだ。また試合開始時間も15分から30分程度繰り上げて17時45分プレイボールとなった。 これによって「引き分け」が急増することが予想される。 イチローのラストゲームは長時間だった もともと野球は「引き分け」を想定しない競技だった。9回で同点の場合は、決着がつくまで延長戦をするのがスタンダードな考え。MLBでは消化試合などでごくまれに両軍の合意によって「引き分け」になることがあるが、今でも原則として時間制限なしに延長戦を行

    「9回打ち切り」電撃決定で「引き分け」が10%以上に!?…日本プロ野球の大問題、 そもそも試合時間が長すぎない?(広尾晃)
  • 「雪崩で行方不明の可能性も」冬のアラスカで”遭難”して…ある世界的登山家が「引退」を決断した瞬間(中村計)

    史上最年少でデナリ(6190m、米アラスカ州)の冬季単独登頂を果たした世界的な登山家、栗秋正寿(48)が、事実上の「引退」を表明した。九州工業大の山岳部時代の後輩である河原畑健の言葉が忘れられない。「結婚と子どもの誕生は山を辞める二大チャンス。でも栗秋さんは結局、(山へ)行っちゃいましたからね」。一流の登山家たちは命を落としかけても、再び、何事もなかったかのように山へ向かう。彼らが山を辞めるとき――。それは命を落としたときなのではないか。そんな不吉な思いにかられることがある。栗秋も同じだった。しかし、栗秋は無論、まだ生きている。彼はなぜ山を辞める決断をしたのか。きっかけは、2016年の人生初の遭難だった。(全3回/#2、#3へ) 「救助を要請するときは山を辞めるとき」 ――2016年4月、栗秋さんは、アラスカ州のデナリ国立公園にあるハンターという山で遭難し、救助されました。アラスカの山中で

    「雪崩で行方不明の可能性も」冬のアラスカで”遭難”して…ある世界的登山家が「引退」を決断した瞬間(中村計)
  • ロッテ前身球団の“消えた野球場”…南千住にあった「東京スタジアム(味スタじゃない方)」今は何がある?(鼠入昌史)

    今回は、ロッテのお話である。 と、いきなり話が脇にそれるが、筆者は阪神ファンだからロッテ打線はとてつもなく強力だと思っている。言わずもがな2005年の日シリーズ、33-4とかいうアレで、阪神はロッテに4連敗してしまった。そのインパクトが強すぎて、15年経った今でもロッテ打線など抑えられるはずがないと恐怖におののいている。そういうわけで、ロッテの話をするのはなかなかツラいものがある。せめてもの救いは、今回のテーマがロッテはロッテでもその前身「東京オリオンズ」と呼ばれていた時代の物語であること。安心して話を先にすすめることにしよう。 (味スタじゃない方の)東京スタジアムとは? 今の千葉ロッテマリーンズが東京オリオンズと名乗っていたのは1964年から1968年の5年間。ホーム球場は東京スタジアムだった。東京スタジアムというと、京王線の飛田給駅の近くにあるアレか、と思う人もいるかも知れない(「味

    ロッテ前身球団の“消えた野球場”…南千住にあった「東京スタジアム(味スタじゃない方)」今は何がある?(鼠入昌史)
  • 素朴な疑問 競馬にはなぜ「逃げ馬」がいるのか? サイレンススズカの“逃げ”に武豊が描いた大きな夢(片山良三)

    有馬記念で逃げ切りが決まったのは、過去10年でたった一度。 17年のキタサンブラックの引退戦がそれで、レースの中盤にハロン13秒台をひそかに2入れて後続を幻惑した絶妙なペース配分が、最後のもうひと伸びを引き出した。その鞍上には、もちろん武豊騎手がいた。 キタサンブラックは、その2年前、3歳時に出走した有馬記念でも逃げている。意外なことに、初めて逃げの手に出たのがその有馬記念だった。馬の気持ちに乗る横山典弘騎手らしい手綱で、勝ったゴールドアクターからコンマ1秒差の3着は上々の結果と言っていい。菊花賞を制覇した主戦北村宏司騎手のケガという事情があっての代打横山典だったが、この走りを見て何かを感じたのが武ではなかったかと想像している。次走の大阪杯(逃げて2着)以降、ラストランの有馬記念まで武に鞍上が固まり、その12戦中6戦で逃げを選択して、4歳時の天皇賞・春、ジャパンカップ、5歳時の有馬記念と

    素朴な疑問 競馬にはなぜ「逃げ馬」がいるのか? サイレンススズカの“逃げ”に武豊が描いた大きな夢(片山良三)
  • ヤクルトの「東京音頭」はロッテの応援歌だった? フライパンから“ビニール傘”へ、歌が結んだ人と時代(大石始)

    「東京音頭」はスワローズのものではなかった 現在では東京ヤクルトスワローズの専売特許となった「東京音頭」だが、実はスワローズの前にこの曲を応援歌としていたチームがあった。それが東京オリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)だ。 オリオンズが誕生したのは、パシフィックリーグが発足した昭和25年(1950年)のことだった。昭和27年(1952年)にはフランチャイズ制度が導入され、オリオンズは後楽園球場を拠地としたが、当時の後楽園球場は読売ジャイアンツ、国鉄スワローズ、東急フライヤーズ、大映ユニオンズ、そして毎日オリオンズという5球団が拠地とする状態。オリオンズにとっては自前の球場を保有することは悲願でもあった。 オーナーであった永田雅一は私財を投じてオリオンズの拠地となる野球場を完成させる。それが昭和37年(1962年)、東京都荒川区南千住に竣工した東京スタジアムだった。 また、オリオンズを

    ヤクルトの「東京音頭」はロッテの応援歌だった? フライパンから“ビニール傘”へ、歌が結んだ人と時代(大石始)
  • 井上尚弥の左フックを読み切った、世界最高のボクシングカメラマン。(高橋夏樹(Number編集部))

    カメラマン福田直樹は、リングサイドで集中力を高めていた。 11月7日、さいたまスーパーアリーナ。ボクシングWBSSバンタム級決勝、井上尚弥対ノニト・ドネア戦が始まろうとしていた。 通常福田がリングサイドで試合を撮るときには、1ラウンドは両選手の相性や調子を見て、2ラウンド以降に格的に撮ることが多い。だがこと井上に関しては違う。 「初回から何があるかわからないので、撮るほうも早くからエンジンをかけないといけない。逆に最初から全力で撮れるとも言えます」 福田はボクシング編集者、ライターを経てカメラマンに転身。渡米してキャリアを積んだ。2008年から権威あるボクシング雑誌、リング誌のメインカメラマンを8年務め、全米ボクシング記者協会最優秀写真賞を4度受賞している。 無駄なものが1つもない完璧な選手。 いわば世界最高峰のボクシングカメラマンである福田をして、井上はかつて見たことがない選手なのだと

    井上尚弥の左フックを読み切った、世界最高のボクシングカメラマン。(高橋夏樹(Number編集部))
  • 根室でしか見られないプロレスラー。アンドレザ・ジャイアントパンダ!(堀江ガンツ)

    いま、プロレス界を巨大なパンダが席巻している。 昨年夏、土最東端の街・北海道根室市のアマチュアプロレス団体「新根室プロレス」に突如現れたアンドレザ・ジャイアントパンダがそれだ。 愛らしい表情とは裏腹に、身長3mというプロレス史上最大級の巨体で暴れまわるその姿は、'70年代から'90年代初頭にかけて活躍した、家“大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアントばりのインパクトで、試合動画がネット上にアップされると、Twitterを通じて瞬く間に拡散。 一般紙やテレビでも取り上げられるフィーバーぶりとなり、今年1月には、トップレスラーが一堂に顔を揃える、東京スポーツ主催の「プロレス大賞」授賞式にもゲスト出演。ここでも話題を独占した。 アンドレザが所属する新根室プロレスは、プロレス団体ではなく、アマチュアプロレス団体。普段は、漁師、酪農家、自動車学校の教官など、それぞれ別の仕事に励む社会人たちが、年に3~

    根室でしか見られないプロレスラー。アンドレザ・ジャイアントパンダ!(堀江ガンツ)
  • 人間の体の中身は左右対称ではない。菊池雄星が始めた「左特有の投げ方」。 - プロ野球 - Number Web - ナンバー

    プロ野球における大型左腕の伸び悩みが顕著だ。 180cmを優に超え、アマチュア時代には150km近い球速を出していた選手が、プロ入り後なぜか球速が落ちていくケースが多い。 球速ランキングを見ても上位は右投手ばかりで、左投手だと今季158kmをマークした菊池雄星(西武)くらいしか見当たらない。 そんな育成が難しい大型左腕の中で、なぜ菊池は着実に成長しているのか。そのヒントを、彼の取り組みから探りたい。 実は菊池の球速は、今も伸びている。2年前に157kmを計測したが、26歳になった今季、自己最速を更新した。彼が今もなお進化中であることを示す数字だ。 以前から「左と右」の感覚の違いを認識していた。 持続的な成長の陰にはピッチングコーチ・土肥義弘の存在がある。逐一菊池の投球をチェックし、ともにフォームを作り上げる。2人の共同作業がもたらした影響は計り知れない。 2人の信頼関係はもちろん素晴らしい

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  • 瞬時に解析データを表示。スタットキャストとは何か。~MLBで進むハイテク化への賛否~(四竈衛)

    映像機器の進歩に伴う「インスタント・リプレー」や、セイバーメトリクスなどのデータ分析に続き、メジャー球界が、また新たなハイテク事業に着手した。このほど大リーグ専門チャンネル「MLBネットワーク」が、「スタットキャスト」という専門分野を設立。最新のテクノロジーを駆使して、グラウンド上でのプレーを、瞬時にして細かく数値化する試みを始めた。 これまではオールスターなどのイベントや、同局の特別番組などで実験的に行われてきたが、4月21日の「ナショナルズ-カージナルス戦」から格的にスタートし、今後は定期的に放映することになった。今回のプロジェクトは、アウト・セーフなどの判定ではなく、各プレーのデータ解析を最大のセールスポイントとしており、いわば「ベースボール・サイエンス」のような新分野ともいえる。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけ

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