「PTAの何かの役員に指名されるかもしれない。できない理由を早く探さないと」。そうした"不安"の中で互いの顔色をうかがい、沈黙が続く――。小学校や中学校の保護者の集まりで、そんな重苦しい時間を過ごしたことがある人もいるかもしれない。子どもと学校と保護者をつなぐ「PTA」。戦後の日本に長く根を張ってきたこの組織をめぐって、最近、きしみが目立っている。「PTAへの加入は自由のはず。それなのに強制される現状はおかしい」。そんな声を発する人々を訪ね歩いた。(Yahoo!ニュース編集部) 東京都世田谷区に住む40代の女性、北垣慎さん(仮名)は、子どもが小学校1年生の時からPTA役員を務めてきた。中学校になっても続け、役員歴は既に9年。熱心なPTA役員として周囲にも知られるが、「強制加入」に疑問を感じてネットで署名活動をした経験がある。
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