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ブックマーク / blog.kazuhooku.com (4)

  • 論理削除はなぜ「筋が悪い」か

    「論理削除が云々について - mike-neckのブログ」を読んで。 データベース設計において、「テーブルの書き換えをするな、immutableなマスタと更新ログによって全てを構成しろ」というこの記事の主張はモデリング論として全く正しい。 だが、残念なことに、ディスクやメモリが貴重な資源だった時代の技術であるRDBは、そのようなモデリングに基づいて設計されたデータベースには必ずしも適していない。 第一の問題は、RDBに対してなされる様々な「更新」(トランザクション)は不定形(どのテーブルをどのように修正するかはアプリケーション依存)だという点。不定形な「更新」を時系列にそってRDBに記録していくのは、設計と並走性の点において困難あるいは煩雑なコーディングが必要になる(というか、そのような「イベント」による「変化」はREDOログに書き、その更新された「状態」をテーブルに反映していくというのが

  • Kazuho's Weblog: 「技術的負債」は避けるべき? - 割引率を使って考えてみた

    技術的負債」をコントロールする定量評価手法への期待 からの続きです。 ソフトウェアサービス企業における技術責任者の最も重要な仕事のひとつが、エンジニアリングの効率化です。そのためには、サービスの初期開発コストだけでなく、運用コストを織り込んだ上で正しい技術的判断を行っていく必要があります。 「技術的負債」という言葉は、この運用コスト最適化の重要性を指摘する上で、とてもキャッチーなフレーズだと考えられます。しかし、「技術的負債」を産まないように、あるいは負債を早めに返していこうとすると、開発工数が大きくなってしまうという問題もあります。 初期開発コストと運用コストのバランス注1を、どのようにとっていけば良いのでしょう? 同等の機能を提供する「ソフトA」と「ソフトB」を考えてみます。ソフトAは、初期開発工数が6だが、2年目以降の維持工数が毎年4かかるとします注2。ソフトBは、初期開発工数が1

  • なぜHTTPSはHTTPより速いのか

    先週、httpvshttps.com というウェブサイトが公開されました。このウェブサイトでは、HTTP と HTTPS を用いてアクセスした場合のウェブページのダウンロード完了までにかかる時間の比較ができるのですが、多くの環境で HTTPS の方が HTTP よりも高速なことに驚きの声が上がっていました。 HTTP が TCP 上で平文を送受信するのに対し、HTTPS は TCP 上で TLS (SSL) という暗号化技術を用いて通信を行います。ならば、TLS のオーバーヘッドのぶん HTTPS のほうが遅いはずだ、という予測に反する結果になったのですから、驚くのも無理はありません。 実は、この結果にはからくりがありました。 Google Chrome、Mozilla Firefox、最近のSafari注1は、Google が開発した通信プロトコル「SPDY」に対応しており、HTTPS

    なぜHTTPSはHTTPより速いのか
  • Unix系OSの権限分離の変遷について(もしくはなぜ、アプリ単位の権限分離が求められるようになったか)

    Unix系OSの権限分離の変遷について(もしくはなぜ、アプリ単位の権限分離が求められるようになったか) [ブコメした件について。大筋でおかしなことは書いてないと思いますが、出典は確認していません] Unix系OSにおける権限分離は、伝統的に、利用者ごとに異なるuser idを割り振り、これを用いてアクセス制御を行うという方式で実現されてきた。また、デーモンプロセスについては、不要な権限付与を避け、デーモンプロセス間の相互作用を抑制するために、デーモンごとに専用の「user id」を発番するのが一般的な慣習とされるようになったという経緯がある。 しかし、2000年代に入ると、インターネットの普及とあいまって、クライアントサイドではこのような「利用者ごと」の権限分離では不十分という考え方がされるようになってきた。具体的には、 (オンラインバンクのパスワードに代表されるような)攻撃価値が高い情報

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