口から食べられなくなり、胃ろうから栄養補給を受けている男性。胃ろうの利用者を敬遠する公的施設も多い=東京都台東区の介護付き有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」(写真:産経新聞) 病気などで口から食べられない患者のため、胃に穴を開けて栄養を入れる「胃ろう」。むせて肺炎を起こしやすい高齢者も、胃ろうをつくって退院するケースが増えている。しかし、胃ろうの栄養補給は医師・看護師の仕事とされ、施設の介護職には認められていない。家族がみられなくても、行き場が限られるのが実情だ。(寺田理恵) [データでチェック]夜間に介護職員が医療行為をしている特養の割合 「夕食だけは口から食べられるようになりました。今日はおやつに、お茶とプリンも」 東京都台東区の介護付有料老人ホーム「アミーユ隅田公園」で暮らす山田孝雄さん(62)=仮名=は3度の食事のうち2回、胃ろうから栄養補給を受ける。脳内出血を起こして入院し