奈良県下市町教委は2日、同町立下市中学校への入学を希望していた県立養護学校中等部在籍の谷口明花さん(12)=同町=について、3日に正式入学することで谷口さん側と合意したと発表した。 町教委は同中学校の設備が整っておらず危険として、車いすで生活する谷口さんの入学を認めず、谷口さんと両親が入学許可を求めて奈良地裁に提訴。同地裁が先月26日、町教委に仮の入学許可を義務づける決定をしていた。 町教委は一方で、地裁決定を不服として1日付で即時抗告。堀光博・同町教育長は「裁判所の決定を真摯(しんし)に受け止め、正式入学を決めた。ただ、決定には当方の意図が取り上げられておらず、抗告した」と話している。