一般の人に経済学的な考え方が理解されていない、と嘆く経済学者は多いようだ。 実際に、私が書いたこの記事やこの記事に対するコメントでも、値段がどうやって決まるのかが理解されていないと感じるものも多い。 ここでは、値段の決まり方について経済学ではどう考えられるのかということを説明したい。 まずコメントを読んでて感じた、世間における最大の誤解は、「安ければ客は乗る」という考え方だ。突き詰めれば、「タダなら客は乗る」ということである。実際に運賃がタダだったら、人はその交通機関を利用するのだろうか。 成毛眞氏のブログによれば、「航空機に比べ3倍以上も割高な新幹線に乗るのは国会議員だけかもしれない。なにしろ彼らは無料でグリーン車に乗ってどこまでもいけるのだ。」という理屈になるようだ。しかし、国会議員はタダなら東京札幌間を新幹線で移動するのだろうか。 所要時間でいえば、東京札幌間の計画所要時間と東京博多