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ブックマーク / agora-web.jp (74)

  • 新幹線の値段はどうやって決まるか

    一般の人に経済学的な考え方が理解されていない、と嘆く経済学者は多いようだ。 実際に、私が書いたこの記事やこの記事に対するコメントでも、値段がどうやって決まるのかが理解されていないと感じるものも多い。 ここでは、値段の決まり方について経済学ではどう考えられるのかということを説明したい。 まずコメントを読んでて感じた、世間における最大の誤解は、「安ければ客は乗る」という考え方だ。突き詰めれば、「タダなら客は乗る」ということである。実際に運賃がタダだったら、人はその交通機関を利用するのだろうか。 成毛眞氏のブログによれば、「航空機に比べ3倍以上も割高な新幹線に乗るのは国会議員だけかもしれない。なにしろ彼らは無料でグリーン車に乗ってどこまでもいけるのだ。」という理屈になるようだ。しかし、国会議員はタダなら東京札幌間を新幹線で移動するのだろうか。 所要時間でいえば、東京札幌間の計画所要時間と東京博多

    新幹線の値段はどうやって決まるか
    heis101
    heis101 2012/01/29
    「日本の新幹線と飛行機の間には「4時間の壁」と呼ばれる経験則がある。これは新幹線の所要時間が4時間を越えると飛行機の競争力が高く、それ以下だと新幹線が優位になる、というものだ。」
  • とにかく一流大学という弊害 --- 石水智尚

    私は小学生の頃、なぜ学校へ行かなければならないのか、その理由がわかりませんでした。義務教育だからと言われても意味がわかりません。意味がわからない勉強などしたくありません。中学生になって、「一流大学へ行き、一流企業へ入り、幸福な人生を送る」為だという大人が現れましたが、一流企業へ入ったらなぜ幸福になるのかは不明のままでした。だから学校の勉強は依然として嫌いで、SF小説電子工作やアマチュア無線に熱中していました。将来の事を漠然と考えながら大学生となり、大学4年の春に、学部合同の就職ガイダンスではじめて、社会へ出る事を具体的に考え始めるようになりました。いまの大学生は1年くらいから就活を意識しているようですね。 私は高校・大学とも入試戦線では落ちこぼれに近いところにおり、いつも当落線上をさ迷っていましたので、進学に失敗したら就職せねばならないという危機感が常にありました。それで、大学進学に失敗

    とにかく一流大学という弊害 --- 石水智尚
    heis101
    heis101 2011/12/21
    その必然性がある生徒が大半だという結果になりそう。主体的に再発見することは無意味ではないが。「その中で、個々の学生の夢をかなえる為に大学進学の必然性があれば、それを前提とした進路指導をすれば良い」
  • 自爆スイッチを押さないための処方箋:自己を客観視するということ。

    外国人と話していて時々、話題になるのは日の自殺率の高さだ。2010年の自殺者数は3万1560人とのことだ。このことを彼らに伝えると、一様に「なぜ?」と訊かれる。 日人同士の会話だとそこまで素朴な疑問を訊かれることはなく、どこかお互いすでに既知なことして済まされるが、外国人は客観的なデータを示さないと納得しない。 労働時間が長いからと言っても、「ほかにも労働時間が長い国もあるけど、そんなに自殺者は多くない」と反論をらう。 自殺率の国際比較 上記データを見ると、韓国に抜かれはしたが、未だに自殺率は世界8位となっている。(韓国、日を除くと上位はアフリカ諸国や旧ソ連地域が占めている) 上記ホームページからの引用だが、WHO精神保健部ホセ・ベルトロテ博士が言っていることが的を得ているのかもしれない。 「日では、自殺が文化の一部になっているように見える。直接の原因は過労や失業、倒産、いじめ

    自爆スイッチを押さないための処方箋:自己を客観視するということ。
    heis101
    heis101 2011/12/18
  • 日本橋学館大学に学ぶリメディアル教育 : アゴラ - ライブドアブログ

    橋学館大学に学ぶリメディアル教育 / 記事一覧 すこし前のことになるが、日橋学館大学という大学のシラバスがHPで公開され、2ちゃんねるで「低レベル」ということが話題になった。1年生の選択授業の教育内容は、「原稿用紙の使い方」や「整数の計算」「アルファベットの読み方」などだ。大学にふさわしくないという批判の一方、現実の学生とむきあった真摯な対応ともいえる。 でも、そこでおこった批判を甘受すべきは日橋学館大学ではなく、そのような大学生をうむ現行の教育制度だろう。 戦前の小学校教諭は子どもたちに必死で勉強をおしえたという。子どもたちが、小学校を卒業してすぐに世間をわたっていかなければならなかったからだ。今は大学をえらばなければ、どこかしら入学できる時代になった。低学力の高校生が、専門学校に行くか、短大に行くか、大学に行くかは完全に趣味の問題だ。 だから、今では子どもがどんなにおちこぼ

    heis101
    heis101 2011/12/12
    そーなの?「戦前の小学校教諭は子どもたちに必死で勉強をおしえたという。子どもたちが、小学校を卒業してすぐに世間をわたっていかなければならなかったからだ。」
  • 主体的思考の欠如が招く不幸 : アゴラ - ライブドアブログ

    主体的思考の欠如が招く不幸 / 記事一覧 内田樹氏の「下流志向、学ばない子供たち、働かない若者たち」(講談社)に、女子大(神戸女学院大学)で生徒がよく読んでいるファション雑誌の一ページをコピーして配り、意味の分からない言葉にマーカーで印を付けさせたら、マーカーだらけになったというエピソードが書かれている。自分が理解できない事柄を理解せずに放置し、世の中が意味の分からないもので溢れていても気に掛からないということらしい。彼女たちは、穴あきチーズのように欠損した世界を見ていることになる。薄々感じていた危惧が現実化していることに衝撃を受けた。  インターネットなどのテクノロジーにより、我々が接することのできる情報量は飛躍的に増大している。情報機器の記憶容量の増大から、保存していつでも取り出せる情報量も飛躍的に増大した。 しかし、我々はそういった情報について主体的に考え、批判したり、自分の道具と

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    heis101 2011/12/11
    除染のための費用の一部を、採点の費用に回せということですね。「まず大学入試においてマークシートを廃止し、長文記述式に変更するといったことが求められる」
  • 民主主義の過剰 - 『一般意志2.0』

    一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル 著者:東 浩紀 販売元:講談社 (2011-11-22) 販売元:Amazon.co.jp ★★★☆☆ 大阪のダブル選挙で、橋下・松井の「大阪維新の会」が当選した。8時過ぎに当確が出たということは、かなりの大差で圧勝すると見ていいだろう。私は橋下氏の政策にも人格にも共感しないが、彼の独裁をめぐる発言には注目している。もはや民主主義では日の現状はどうにもならないから、大阪府民は彼を選んだのではないか。 その意味で、ルソーをテーマにした書のねらいはおもしろいのだが、その方向は微妙に現代日の問題とずれている。ルソーは一般にいわれるのとは異なって民主主義の元祖ではなく、彼が『社会契約論』で主権者とした一般意志は、それを民主的に集計する手続きのない絶対君主の意志のようなものだ。カール・シュミットが一般意志の概念でヒトラーの独裁を擁護したことはよく知ら

    民主主義の過剰 - 『一般意志2.0』
    heis101
    heis101 2011/11/28
    「私は橋下氏の政策にも人格にも共感しない」「国家が何よりも暴力装置だという事実」「過剰な民主主義が国家を麻痺させ、意思決定を不可能にしてしまった。今の日本に必要なのは、ルソーのいう独裁的な「立法者」」
  • お金はぐるぐる回っているだけだから日本は財政破綻しない!?

    国債は日国内の金融機関や投資家によって9割以上が保有されているため、日国内でお金がぐるぐる回っているだけだから、日政府は財政破綻しないという論法が存在します。これは正しいのでしょうか。 現在の日を例えてみましょう。話を簡単にするために、日にはAさん、B銀行、C会社と日政府の4つしか存在しないとします。Aさんは多くの資産がありますが、貯蓄率は年々減り続けているため、その残高は近年横ばいで推移しており、今後はマイナスに転じる可能性もありそうです。また、資産の多くをB銀行に預金しております。 B銀行は、以前はAさんの預金をC会社に貸しておりましたが、近年のC会社の業績は芳しくなく、C会社への貸出金残高は減り続けています。有望な投資先もありませんので、C会社からの返済金は、日政府が発行する日国債に投資しております。 日政府が発行する国債は日国内で使われることから、Aさん、B

    お金はぐるぐる回っているだけだから日本は財政破綻しない!?
    heis101
    heis101 2011/11/26
    そもそもなぜ、経済というものは、定期的に、財政破綻しそうな状況に陥るのだろうか。個人レベルで考えるとそれは、自分の財布を自分できっちり管理できてないから、ということだが、これは国レベルではどうか。
  • 大学を秋季入学に一律化すれば丸1年ムダになる : アゴラ - ライブドアブログ

    大学を秋季入学に一律化すれば丸1年ムダになる / 記事一覧 たかだか、一大学が入学時期を秋季に統一することが、労働市場の改革につながるだとか、大学の国際化に有効だとかいう大げさな主張が見られるが、何か勘違いをしているのではないかと思う。 すでに、実質的に秋季入学卒業制度は存在している。 東京大学の入学卒業式 入学卒業を春季と秋季で選択できるのに、なぜ、秋季に統一しなくてはいけないのかわからない。その人の事情によって、春季秋季の選択をすればいいではないか。企業も、半年に一度採用をした方が、有能な人材が採れる可能性があると判断するなら、秋季採用の門戸を開けばよい。 小学校からすべて秋季入学卒業とするならともかく、大学だけを秋季入学卒業とすれば、日人高校生は全員が入学段階で半年足踏みし、さらに卒業段階でもう一度半年待つことになり、結局、貴重な18歳人口が1年分遊休化する。少子高齢化による

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    heis101 2011/10/28
    「貴重な18歳人口が1年分遊休化する。」
  • 起業とイノベーションは違う - 『〈起業〉という幻想』

    起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実 著者:スコット A シェーン 販売元:白水社 (2011-09-27) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★★ 書の原著は3年前のブログ記事で紹介したので、それを転載しておこう。書は起業についての実証研究にもとづく分析で、起業家の必読書だと思う。 ベンチャービジネスというのは和製英語で、正しくはstartup、起業家という意味ならentrepreneurである。この言葉だけでなく、起業家について一般にひろく信じられている迷信は多い。書は、それを具体的なデータで反証する。たとえば アメリカは他の国より起業家が多く、その数は増えている 起業家の多くはハイテク産業で企業を立ち上げ、その収益率は高い 起業家は若く、新しい技術をもち、夢を実現するために独立する 資金はベンチャー・キャピタルから潤沢に供給される ベンチャーが経済成長の最大

    起業とイノベーションは違う - 『〈起業〉という幻想』
    heis101
    heis101 2011/10/01
    「起業率と成長率には相関があるが、これは時系列でみると、成長率が上がったために起業が増えたと考えられる。」
  • 産業の空洞化について

    円高、電力不足、増税などが原因して、日では、産業の空洞化が進むのではないかと危惧されている。日の自動車業界は、中国を中心に、アジアシフトしようとしている。 日系の自動車関連企業は、海外進出のタイミングを図っている。しかし、困ったことも起こっている。中国に進出したいと思っている日の自動車部品メーカーの中で、中国の環境局の認可が下りなくて、中国進出ができない企業もある。基的には、中国の工業開発区は、日の自動車産業が、中国に来ることを歓迎しているが、環境汚染の可能性が高い塗装や、メッキ加工工場などの進出は、許可しない動きになってきている。特に、沿岸都市では、環境問題に対して、非常に厳しい目をもって、政府が対応している。その分野で、一部の自動車関連企業の中国進出の障壁になっていることは、事実である。 自動車メーカーは、次々と中国進出を決めている中で、部品供給メーカーが、同じように足並みを

    産業の空洞化について
    heis101
    heis101 2011/09/27
    「自動車メーカーは、次々と中国進出を決めている中で、部品供給メーカーが、同じように足並みを揃えて進出することが難しいという現状が一部うまれているのである。」
  • 博士課程:一握りの勝者を作るために、膨大な敗者を作り出して良いのか? 井上晃宏 : アゴラ - ライブドアブログ

    博士課程:一握りの勝者を作るために、膨大な敗者を作り出して良いのか? 井上晃宏 / 記事一覧 博士課程が大学教員を養成するのに役だつことはある。企業研究職の一部にもなれるだろう。しかしながら、博士の大半は、専門とは何の関係もない職に就く。その知識は、彼らの頭の中に死蔵され、世の中の役に立つことはない。言い換えると、博士になったことで、その他就職組の生涯所得は減少してしまう。 この問題の背後には、年齢制限に厳しい雇用慣行がある。たかだか、5年程度就職が遅れただけで、「2階」に上がれなくなってしまう理不尽さは理解しているが、変える方策がないので、受け入れるしかない。 学部教育の大半は無駄だが、学部を修了したからといって、就職が高卒より不利になるわけではない(機会費用を計算すればマイナスかもしれないが)。しかしながら、大学院博士課程を出ると、確実に、学部卒や修士卒よりも、就職が不利になるのであ

    heis101
    heis101 2011/08/07
    年齢に厳しい雇用慣行を変えるのと、現行の博士課程を変えるのと、どちらのほうがより公共の利益にそぐうだろうか。「しかしながら、博士の大半は、専門とは何の関係もない職に就く。」
  • 博士はいらない    井上晃宏 : アゴラ - ライブドアブログ

    博士はいらない    井上晃宏 / 記事一覧 大学院が、大学教員養成以外の機能を果たすという期待は、大学院定員を大幅に増やす、大学院重点化政策の失敗によって反証された。大学教員市場から溢れた博士は、すべての27歳以上であり、日企業の新卒採用に引っかからないので、単なる未熟練労働者として、既卒の労働市場に放り出される。莫大な教育投資が無駄になっているのだ。 しかし、大学教員養成目的でも、大学院博士課程はいらない。 学位や学歴を教員採用の必要条件とするメリットは、完全な闇人事を防ぐということぐらいしかない。高度に専門分化した大学教育では、教員採用の応募者を、他分野の教員が審査することは不可能だ。客観的な基準を設けないと、時として、何の業績もない人が、私的なコネクションによって採用され、大学教員として禄をんでいるということがある。 闇人事を防ぐには、公募と審査結果の公開を義務付ければい

    heis101
    heis101 2011/08/05
    「今後は、修士を博士と読み替えればよい。」 文科省が認めるだろうか。或いは、そういうのを認める文科省を、国際社会(笑)が認めるだろうか。
  • 英語教育:何を犠牲にすればいいのか  井上晃宏

    教育」とは便利な言葉だ。事実上、すべての社会問題の対策になる。交通事故が増えれば交通安全教育、非行が増えれば道徳教育、環境問題が話題になれば環境教育、臓器売買が発生すれば医学部で医療倫理教育といった具合だ。 「ちゃんと教育しろ」と主張する人は、教育のコストについてはほとんど無関心だ。コストといっても、教師の人件費とか校舎の維持費とか教材の製作費用のことではない。時間だ。学校教育の授業時間は有限であり、何かを増やせば、何かを減らさざるをえないという、当たり前のことだ。 松徹三さんのような方は、「時間は十分で、やり方が悪い」と思っているらしいが、とんでもない。日の学校教育で、英語教育に割かれている時間は、外国語教育の常識に照らして、ひどく少ないのだ。 中高では、英語の授業は週4~5時間である。合計すると860時間くらいだ。アメリカ国務省の職員が、アラビア語や中国語などのように、表記法も音

    英語教育:何を犠牲にすればいいのか  井上晃宏
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    heis101 2011/08/04
    制約に関し無頓着。「他の科目の学力を犠牲にしない限り、英語力は向上しない。ところが、英語を増やすために、他の科目を削減ないし廃止しろという議論はない。この程度の英語力(TOEIC450)でいいと社会が合意してる」
  • 変人がイノベーションを生む - 『フレーミング』

    フレーミング 「自分の経済学」で幸福を切りとる 著者:タイラー・コーエン 販売元:日経BP社 (2011-07-21) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★☆ 原題は”Create Your Own Economy”。この邦題は、私の原著への書評の影響だろうか。イノベーションを生み出すのは、既存のフレーミングを打ち破る「変人」である。元の記事を再掲しておこう。 著者は有名な経済ブログ、Marginal Revolutionの管理人。彼もインターネットの現状について怒るのは、「バカが多すぎる」ということだ。したがって今後のウェブの進化のフロンティアは、下らない情報を排除して必要な情報だけを見るしくみをつくることだろう。私が日常的に見るウェブサイトは、自分のブログと「アゴラ」以外は、RSSリーダー(20ぐらいしか登録してない)とグーグルニュースぐらいで、これで95%の用は足りる。著者も、

    変人がイノベーションを生む - 『フレーミング』
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    heis101 2011/07/23
    「こうした思想は、実はそう新しいものではなく、歴史をたどればクーンの「パラダイム」や心理学の「ゲシュタルト」、マイケル・ポラニーの「暗黙知」、そしてその元祖であるマッハの懐疑主義にゆきつく。」
  • ポスドク問題とは、バイオバブル崩壊の結果である  井上晃宏(医師) : アゴラ - ライブドアブログ

    ポスドク問題とは、バイオバブル崩壊の結果である  井上晃宏(医師) / 記事一覧 ポスドク(ポストドクター)問題が騒がれて久しい。行き場のない博士(オーバードクター)を救済するために始められたポスドク1万人雇用事業は、事業仕分けの民主党議員からは「生活保護のようだ」と揶揄されたが、仕分けられることもなく、ずるずると続いている。 博士過剰問題は、83年に「オーバードクター問題」というが出版されているくらい、古い問題なのだが、最近のポスドク問題は、以前のオーバードクター問題とは、少しばかり事情が異なる。最近の博士の就職難は、特定分野、具体的には、バイオ系に集中して発生しているからだ。 そもそも、バイオ系の博士号取得者の絶対数が、異常に多いのである。 (以下の議論では、農学系をバイオ系として読み替えている。理学や工学にもバイオ系博士がいるが、数は少ないので無視する) 各博士の年度あたり

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    heis101 2011/04/17
    「バイオ学部を衣替えして農学部に戻してもダメです。農学部が工学部と同じぐらいデカいということが問題。日本の産業別の就業人口比率を見ても、わかるはず」
  • 大学というバブル

    井上さんの記事を少し補足しておきます。「教育に外部効果がある」というのは古い話で、前にも紹介したハーバード大学のPritchettなどの行なった世界銀行の調査では、教育にはマイナスの外部効果があるという結果が出ています。図のように各国を比較すると、教育投資(縦軸)と成長率(横軸)にはまったく相関がありません。教育(特に大学教育)は生産人口を浪費して、成長率を下げている可能性があるのです。 教育が成長率に貢献しないということは、社会的には浪費であることを意味します。読み書きなどの基礎的な教育は重要ですが、労働生産性に貢献するのは中学ぐらいまでの教育で、大学教育は無意味(あるいは社会的にはマイナス)だというのが、多くの経済学の実証研究の結果です。 これは教育投資が無駄だということではありません。それどころか教育投資の私的な収益率は高いのです。日でも大卒の生涯賃金は約2億8000万円で、高卒よ

    大学というバブル
    heis101
    heis101 2011/02/17
    「「教育に外部効果がある」というのは古い話。Pritchettなどの行なった世界銀行の調査では、教育にはマイナスの外部効果が」「Pritchettは、大学教育を(非生産的だがもうかる)海賊にたとえています」
  • 就職難の「ボトルネック」はどこか ―解雇規制か教育問題か― 赤沢良太

    解雇規制が就職難の原因という論考が多い中ので、今回は、教育問題から焦点を当ててみたいと思う。日教育は、良くも悪くもひじょうに画一的で、子どもの特製に関係や好みに関係なく、同じ内容で、同じ方法によって行われ続けてきた。そうした教育がうまく機能していた時代もあった。社会的体験や遊びの体験がまだ豊富で、社会的スキルを養う機会がふんだんにあった時代はそれでもうまく行っていたのかもしれない。 学校では、「五教科」主義によるペーパーテストでしか「実力」が発揮できない、砂上の楼閣の学力を養ってはいないだろうか。もちろん、ペーパーテストの能力は、各種資格試験でも存分に生かされる。ただし、資格を取っただけで生きていけるような業種は現在、限りなく少なくなっている。 そもそも大学生が多すぎることが問題だ。しかし、その日の大学という制度の生立ちを思えば、「有用な官僚になるためにできた機関」であって、そこを頂

    就職難の「ボトルネック」はどこか ―解雇規制か教育問題か― 赤沢良太
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    heis101 2011/01/04
    「教育改革の失敗は、「ゆとり」教育ではなく、みんながみんな大学を目指す、つまり、普通高校に比べ、職業高校や専門学校が格下に見られるような意識を払拭できなかったことではないだろうか。」
  • 高校生も感じる就職難 - 村上たいき

    「不安に思うことはなんですか?」 ——————— 将来の就職(80%) 大学受験(69%) 将来のお金(65%) ——————— (出所:電通リサーチ) 「将来、どんな職業につきたい、または、どんな生き方をしたいですか?」 ——————— 公務員(20%) 大企業の正社員(19%) ——————— (出所:電通リサーチ) どちらも高校生の回答だが、時代を反映している印象を受ける。2番目の質問は私には職業の質問にみえるが、高校生の回答は、どういう仕事(職種、職業)をやりたいかではなく、どういう立場になりたいかという回答だ。 つまり最近の高校生は「やりたいこと(内容)」より「生活」を優先事項として捉えている。それが良いか悪いかは置いておいて、このような高校生たちの望みをかなえるにはどうしたらよいか?大学に行くべきなのか?行くならどこの大学に行けばよいか? 国立より私立大学のほうが内定率は悪く、

    高校生も感じる就職難 - 村上たいき
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    heis101 2010/12/22
    「どういう仕事(職種、職業)をやりたいかではなく、どういう立場になりたいかという回答だ。」「10年間倒産しなかった企業の創業者の9割が大卒、しかも有名大学が多数を占めている:president調査)」
  • 就活生を救う意識改革 - 加藤智将

    今年の就職内定率(10月1日時点)が57.6%と、96年以降最悪であるという現実は世間に大きな衝撃を与えた。しかも、調査対象に有名大学が多数含まれるため、実態はさらに低いと予想されている。こうした中で、“大学生の大手志向が問題”という声をよく聞くが、実際に就職活動を行い、内定を頂いた身として反論しておきたい。 まず、“大学生が大手ばかり受けている”という認識は間違いである。稀に大手ばかり数十社受けて内定を貰えなかった学生がメディアに取り上げられるが、これはレアケースである。現在の就職活動においては、まず大手ばかり数十社受けることが難しい。近年の就職活動を経験していない方のために、私(2011卒)が経験した就職活動の流れを説明しておこう。 3年10月…ナビサイトオープン。既に採用活動を始める外資系企業も。 3年11月~12月…合同説明会が行われる。また企業セミナーが始まり、個別説明会・面接を

    就活生を救う意識改革 - 加藤智将
    heis101
    heis101 2010/12/15
    「一万社以上の企業を掲載している大手ナビサイトはなかった。」「対して、リクルートワークスが求人倍率導出の際用いている全採用企業数は70万社以上」「ナビサイトだけではとても全企業の情報は得られない」
  • 就職難は大学生の増え過ぎが原因」に対する反論 - 加藤智将

    “就職難は大学生の選り好みが問題”という意見に対しては、”ナビサイトへの就活生の集中が問題”という内容の記事を以前投稿した(「就活生を救う意識改革」)。今回は、”就職難は大学生の増え過ぎが原因”という説についても反論を行いたい。 まず、”大学生が増えた”という事実は受け止めなければならない。1990年に24.6%であった4年生大学への進学率は、2009年には5割を超えた(文部科学省 学校基調査より)。 がしかし、これをもってすぐに”就職難は大学生の増え過ぎが原因”と結論付けることはできない。 何故なら、2011卒の大卒求人倍率は1.28倍(リクルートワークス 大卒求人倍率調査より)。対して、平成22年7月末における高卒求人倍率は0.67倍で、沖縄に至っては0.12倍である(厚生労働省 平成22年度高校・中学新卒者の求人・求職状況より)。すなわち、仮に大学進学率が今より下がって高卒者が増え

    就職難は大学生の増え過ぎが原因」に対する反論 - 加藤智将
    heis101
    heis101 2010/12/15
    「すなわち、仮に大学進学率が今より下がって高卒者が増えたとしても、更に就職が厳しくなるだけなのである。」「では、何が問題なのか、それは"理工系学生が少なすぎる"ことにある。」