Vistaをスキップした企業にとって、Windows 7への移行は、XP以来の展開作業になる。ここでいう展開作業とは、ネットワークやセキュリティなどの設定、デスクトップのカスタマイズ、ブラウザーのブックマーク登録といった自社標準の初期設定を実施し、社員にPCを配布する一連の作業のことである。 積水化学では、XPまでと同じ手順で初期設定をしようとしたところ、設定したはずの項目が数多くリセットされてしまった。積水化学の教訓を見てみよう。 積水化学は2011年4月、Windows 7の導入を実施した。国内だけで2万人の従業員を抱える同社は、年間で約3000台のPCを置き換える。展開作業には慣れていた同社だったが、Windows 7の展開は初めてだった。 Windows 7の展開に当たり、同社はXPで実施していた作業手順をそのまま適用した(図1左)。Windows 7に適用した手順は以下のようなも