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寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 Tweet 1:名も無き被検体774号+:2013/05/07(火) 13:05:53.27 ID:uxwqRYpB0 「自分の人生には、何円くらいの価値があるか?」 そんな質問をされたことがあったな。 確か、小学四年生の道徳の授業だったか。 大半の生徒は、きょろきょろ周りを見ながら、 最終的には、数千万から数億という結論を出してさ。 「お金では買えない」って考えを譲らない生徒もいたね。 大人に聞いても、似たような答えが返ってくるだろうな。 少なくとも俺は、実際に寿命を売るその日までは、 自分の人生は二、三億くらいの価値があると思ってた。 だから十年か二十年くらい寿命を売って数千万得て、 残りの人生を楽に生きるのが利口だと考えてたんだよ。 幸せな六十年とそうでもない八十年だったら、 前者の方が絶対いいに決まってるからな。 査定結果を見た時は
私たち日本人は、宗教活動にほとんど無自覚の生活を過ごして20代を迎えます。 でも、中国人や韓国・朝鮮人・ベトナム人みたいに犬肉を食べる人はあまりいなくて、正月にはわんさか神社仏閣に初詣に行って、カレンダーはキリスト教暦を使ってキリスト生誕日(信仰上の伝承)を祝って、検知未満すれすれの放射能を汚れとして恐れまくっている日本人が宗教に無関心なわけないよね、と海外の他宗教の人や無神論信者から見られています。 まあ、日本人は無自覚になんか宗教を信じているんですよ。 で、20代になったころ、あらたまって宗教関係のお話を知人から聞くようになったり、政治がらみで耳に入ってくるようになって、「それってばかじゃね、と思うでしょ。 つまり、自分のほうが頭がいいと思うでしょう。 「理系だぜ俺」って思う人もいるでしょう。 こういう青年がたくさんオウム真理教に入信したものでした。理由はわかりますか。そこに宗教の秘密
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 2月1日午前9時、「承認くん」は無事に本番稼働した。 橋本さんが電話してきたトラブルはたいした問題ではなかった。ログに出ていた、 java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space のメッセージを見ただけで原因は明らかだった。APサーバのJVMパラメータを確認すると、案の定、-Xmx128m になっていた。これはテスト環境用のパラメータだ。-Xmx2048m に修正して再起動することで、問題はあっさり解決した。 東海林さんとぼくは、高杉さんの言うとおり、午前10時まで待機していたが、まだ利用者が少ないこともあって、システムが止まってしまうような深刻な問題は発生しなかった。東海林さんはその間に、予備環境としてtomcatをインストールし、「承認く
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 お許しをもらったぼくたちは、一度、港北工場の敷地から出た。数千人が勤務する工場なので、近くには喫茶店かレストランがたくさんあるだろう、と思っていたが、意外に数は少ない。たぶん工場内に――社員には――安い食堂が完備されているためだろう。 「何にもないですねえ。あそこのミニップ行きますか?」 「ミニップって何だ?」 「ミニストップのことに決まってるじゃないですか」 「知るかそんなもん。お前、何でもかんでも略して話せば、若く見えるとでも思ってるのか?」 「ぼくは若く見えるじゃなくて、実際に若いんです」 結局、道路を渡ったところにあるココス・レストランに入ることにした。午前7時から朝食バイキングをやっていたのだ。店内はこんな早い時間にしては混んでいたが、ぼくたちは運良くボックス席に座るこ
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 プロセス3は、予定より7分ほど遅れたものの、無事に完了した。橋本さんは以降のプロセスの予定に合わせるために、結果チェックを5分で終わらせると、すぐにプロセス4を実行した。プロセス3からプロセス9は、同じプログラムを対象年度のパラメータを変えて実行するだけなので、紆余曲折あったものの、プロセス3が無事に完了したことで、残りの実行結果に楽観的になっているらしい。 それに先立ち、ぼくは値引率の精度チェックプログラムを組み上げ、東海林さんにチェックしてもらった後、実行していた。単純に申請レコードを読んで、チェックしているだけなので、処理速度は速い。全件のチェックが終わったのは、プロセス4を開始して5分後だった。幸いなことに、小数点以下のケタ数が5ケタを超えるようなデータは存在していなかっ
――ある未来の話のこと。 ついに、人類は、永年の夢であった「ドラえもん」を開発することに成功した! そして、同時に「出して欲しい道具ランキング」で常に上位であった 『どこでもドア』も開発された。 しかし、この『どこでもドア』。 原作のように、念じた場所に自由に行けるような都合の良いものは、さすがに作れず、 事前に、町中に設置されている、別の『どこでもドア』に瞬時に移動できるという ものであった。 まぁ、ようするに、「あらかじめ、決まっている場所」にしかいけないのだが、 それでも、遠くの場所に瞬時に移動することができるわけで、 充分「どこでもドア」を再現することに成功したと言える。 この「どこでもドア」の発明により、 「通勤、通学、買い物、旅行」などの移動時間は 大幅に短縮され、人類の生活はさらに快適なものになっていった。 ――そんな、ある未来の話のこと。 ●「うわぁあぁぁぁあわあぁぁああ!
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 K自動車港北工場の正門前には、橋本さんが待ち構えていた。K自動車のビルや工場に部外者が入るには通常、事前入館登録も含めて面倒な手続きがいろいろあるが、橋本さんが臨時の入館証を用意しておいてくれたおかげで、ぼくたちはスムーズに正門を通過できた。 エースシステムの人たちが作業しているのは、サーバルームに隣接したオペレーションルームで、10台ほどのPCやワークステーション端末が並んでいる。電源が入っているのは奥の方の3台。うち1台の前にエースシステムのエンジニアらしい人が頭を抱えて座っていた。 その後ろの壁に、高杉さんが腕を組んで、害虫でも見るような険悪な視線を、部下の背中に照射している。ぼくたちが入っていくと、高杉さんは露骨に安堵した表情を浮かべた。 「わざわざすみません」 「いえ」
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 月曜日。零号デモの2週間前。 睡眠のおかげで、蓄積していた疲労を少しは減らすことができたようだった。ぼくは少なくともうわべだけでも人間らしさを取り戻したような気分で、エースシステムの開発室に入った。 入った途端に、何か違和感をおぼえた。その正体がすぐには分からなかったが、いつものようにライズの人たちとあいさつを交わしたときに判明した。リーダーの石川さんがいないのだ。 ――珍しく休みかな。 石川さんはライズのリーダーという立場からか、会社が徒歩で数分の場所にあることからか、毎日、真っ先に開発室に来ているのが常だ。休むときには、必ず前日に予告していた。 自分の席に座ると、先に来ていた東海林さんが、困惑した顔で言った。 「石川さん、しばらく来られないってさ」 「え?」 「インフルエンザ
ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 他人を評価する際、第一印象を重視する人としない人がいる。ぼくはこれまでどちらかといえば前者だったし、だいたいのところ、その方法は有効だった。公言したことはないが、人を見る目はそれほど曇ってないんじゃないか、とも思っている。ところが、エースシステム横浜第1開発室システムエンジニア橋本さんと仕事をしていくにつれて、その自信が揺らいでいくことになった。 橋本さんの第一印象は、真面目で仕事熱心な好青年、だった。技術的には不安要素があるものの、単なる経験不足でしかないと思えたのだ。ぼくのカンは、橋本さんを「いい人」リストに追加していた。 橋本さんが誇らしげに出してきた設計書を見るまでは。 東海林さんとぼくは、エースシステム社内に用意された小さな開発室で、数日前から開発作業を開始したところだ
ルールを守ることがどこまで必要なのかを高校時代に友達とよく議論した。 覚えているのは「交通信号をどこまで守るべきか?」というテーマについての議論だ。高校生なので、とうぜんながら歩行者の立場からの議論だ。 赤信号のときにクルマがきていない。そのときに横断歩道をわたることは人間として、どこまで許されるかというお題についていくつかの面白い立場がでてきた。 (1)ルールはルール派。どんなときであっても信号は守るべき。 (2)at your own risk派。大丈夫だと思ったら、自分の判断で渡っていい。ただし、それで事故にあっても警察に捕まっても自分の責任だ。それを自覚して信号無視するのであれば、人間の生き方としては許される。 (3)信号?なにそれ派。もっとも交通事故率の高い大阪ならではの考え方。赤信号であってもクルマがいなければ渡る。青信号であってもクルマがきてれば渡らない。そもそもクルマも歩行
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