世界初!イネ品種の収穫時期を調節するメカニズムを解明 ~花咲かホルモンの量が関係 品質向上、増産に期待~ イネの進化の解明に手がかり 【概要】 コメがいつ実り、収穫できるかは、花の咲く時期によって決まる。世界各地で栽培されているイネは、ぞれぞれの栽培地域の環境に適応して、都合のよい時期に花を咲かせているが、そのメカニズムについては大きな謎だった。奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科の島本功教授と同研究科 博士後期課程3年の高橋靖幸は、世界各地のイネ64品種を調べた結果、花を咲かせる植物ホルモンである花成ホルモン(フロリゲン)について、その生産量が多ければ早く咲くなどイネの品種によって異なることが、花の咲く時期の変化をもたらす主な原因であることを世界で初めてつきとめた。 さらにこの花成ホルモンの量の差異が起きる原因は、主にイネのHd1と呼ばれる特定の遺伝子の変異に関係していた。