90年。イランの独裁政治から逃れるために、一人のイラン人男性が日本にやってきてから24年。 イスラム独裁政権、難民申請を却下し続ける日本政府、そして最近では自宅の南京虫と闘うジャマルさんについての原稿も今回が最終回だ。 最終回では、ジャマルさんが今直面している「生活」の問題について、触れていきたい。 ジャマルさんの現在の身分は、「難民申請中の仮放免者」。滞在資格上は、働いてはいけないことになっている。が、「働くな」と言われても、「難民申請中の仮放免者」への社会保障的なものは皆無。ただ「働くことを禁止」しながら、1円のお金も保証しないなんて、「餓死しろ」「強制送還されて殺されてしまえ」と言っているに等しい。また、働いていることがバレたら収容所行き。入管収容所の劣悪な状況は、「その2」で触れた通りだ。 そんな中、ジャマルさんは生きていくためにこの国で「外国人労働者」として工場や建築現場などで働