イギリスがEU離脱を決め、アメリカではトランプ大統領が誕生。今年、フランス大統領選、ドイツ連邦議会選など重要な選挙が行われる欧州では、「さらにヤバいことが起きる」との予測がまことしやかに囁かれる。はたして分断はより深刻化し、格差はさらに広がるのか? 勢力を拡大する右派に対し「レフト」の再生はあるのか? 在英歴20年、グラスルーツのパンク保育士が、EU離脱のプロセスが進むイギリス国内の状況を中心に、ヨーロッパの政治状況を地べたの視点からレポートする連載。第2回は、スペインの急進左派「ポデモス」のドキュメンタリー映画についての話題から、分裂を繰り返しがちな左派が学ぶべき教訓について。 『政治のトリセツ』 ベルリン国際映画祭で、2014年に結党されたスペインのポデモスのドキュメンタリー映画が上映された。監督はマドリッド生まれのフェルナンド・レオン・デ・アラノア。音楽は『バードマン あるいは(無知