被爆から約8カ月後のカラー写真。旧広島瓦斯本社(中央)の右奥には旧燃料会館(現・レストハウス)、右端に旧本川国民学校も見える=原医研提供 1946年春ごろに広島原爆の爆心地から500メートル圏内を写したカラー写真が、広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)で見つかった。写真は米軍病理学研究所(AFIP)から73年以降に返還された資料の一部で、原爆の威力を調べた米戦略爆撃調査団が撮影したとみられる。被爆から約8カ月後でも爆心地付近は焼け野原のままだが、バラックなどが確認できて少しずつ復興する様子がうかがえる。 当時、カラー写真の撮影技術があるのは米軍などに限られ、原医研は「被爆の実相が詳しく分かる貴重な資料」としている。