観光列車「SL人吉」の運行終了式典を終え、蒸気機関車「8620形58654号機」の前で写真に納まる機関士(右端)ら=24日午前、熊本県八代市のJR八代駅 JR九州の古宮洋二社長は24日、前日に営業運転を終えた人気観光列車「SL人吉」を牽引(けんいん)した蒸気機関車(SL)を、熊本県人吉市に無償譲渡する方針を明らかにした。2009年に運行を始めたSL人吉は、20年7月の豪雨被害で一部区間が不通となった肥薩線を含む熊本―人吉間を走っていた。 JR九州は24日、関係者約70人をSL人吉に乗せ、熊本―八代(熊本県八代市)間を特別に運転。八代駅ではSLのかまから移した火を消す「火消し式」を行った。駅には沿線住民や鉄道ファン計約600人が集まり、乗務員らと記念撮影していた。 古宮氏は式典後、SLについて「時期や保存方法は未定だが、無償で譲渡したい。次のスタートとなる」と記者団に語った。 SL人吉は肥薩