アメリカは本気だ 米国のイージス駆逐艦が南シナ海で中国が軍事基地化を進める人工島周辺12カイリ(約22キロ)内に進入した。中国は「強烈な不満と断固たる反対」を表明し「あらゆる必要な措置をとる」と対抗する構えだ。米中対決の行方はどうなるのか。 米国側は進入したものの、姿勢はきわめて抑制的だ。それは駆逐艦が進入したときの映像をいっさい公開していない点に象徴される。進軍ラッパを鳴り響かせて突入したような印象を避けたい意図がにじみ出ている。 だからといって、作戦に参加しているのは報じられたように、たった1隻の駆逐艦とP8A哨戒機だけだったのかといえば、そうではないだろう。 中国を過度に刺激したくないために公表していないだけで、実はもっと多くの艦船や作戦機、衛星が総動員されているとみて間違いない。原子力潜水艦も周辺海域をパトロールしている可能性が高い。中国の軍事的能力を推し量るうえで、今回の作戦は絶