物心がついた頃、ジジイ世代にとっての最強おもちゃメーカーは、トミー(プラレール)であり、ポピー(超合金)であり、タカラ(変身サイボーグ)であり、エポック(本宮ひろ志のさわやか万太郎ゲーム)であり、バンダイ(ウルトラシリーズ)であった。当時の子供たちは任天堂なんて見向きもしなかった。なぜならトランプ、花札、マジックハンド、気になるのは手品セットくらいのおもちゃメーカーだったから。「任天堂」って名前もまったくもってクールじゃなかった。「ツムラ順天堂かよ。バスクリンかよ」。しかし、1977年にこれが出てしまった。子供たちの心はゆっくりとゆっくりと変化していった。「任天堂ってクールじゃん」 100万台を売り上げたカラーテレビゲーム15(フィフティーン)とカラーテレビゲーム6(シックス)。もちろんカセットもディスクもソフトない。この機械を直接テレビにガッチャンコする。出来るゲームは、テニスのような卓