前回の記事では、老後の生活費はいくら必要か、に関して検証してみました。おおよそ、6720万円〜1億6800万円と、毎月に想定する生活費に応じて、必要な額はかなり違います。もちろん、この額の一部は、多少不安があるものの公的年金で補えます。サラリーマンなら退職金があります。どれくらいの生活を望むのか、そして、どれくらいの年金収入や退職金を見込めるのかを確認できなければ、夫婦の自助努力でどれくらい貯めなければならないのかは計算できません。 そこで、前提として次のようなケースを考えてみます。 ・夫婦とも同年齢。 ・夫婦とも60歳でリタイヤする予定。 ・年金受け取りは65歳より。受け取り金額は夫婦合計で年間276万円とする。 (月額23万円、いわゆるモデルケース) ・夫は60歳時の平均余命を切り上げて83歳で亡くなるとする。 ・夫が亡くなった後の妻の年金受取額は、遺族厚生年金込みで年間