日本のおバカな経済運営について書くのは、すこし飽きてきた。そこで、今日は、権丈善一先生がHPで社会保険における再分配のことに触れていたこともあり、これをテーマに選んだ。やや専門的になるかもしれないが、お許し願いたい。 社会保険の特徴は、負担と給付がリンクしていることである。それゆえ、広く国民の納得を得て、お金を集めることができる。リンクのない税金では、なかなか負担増が受け入れられないのと対照的である。 他方、社会保険は、貧富の差を緩和する垂直的再配分の役割も果たす。医療保険は、所得に応じて保険料を課しているが、低所得で、少ない保険料しか納めてなくても、チープな医療サービスしか受けられないわけではない。多く保険料を払う高所得者も、受けるサービスは同じだ。これは、負担と給付のリンクを弱めていることを意味している。 結局、社会保険における負担と給付のリンクは、程度の問題なのである。リンクが弱すぎ
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