通信障害の再発防止には限界も 緊急時の「ローミング」と「SIMなし発信」は実現するか:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ) 7月2日の未明に発生したKDDIの通信障害は、約3915万回線に影響を与えた。徐々に回復はしていったものの、ネットワークを復旧させる過程でトラフィックの制限をかけていたこともあり、通信障害からの完全復活には4日の時間を要した。これだけ大規模な通信障害が長時間続くのは、異例の事態だ。 事態を重く見た政府は、KDDIの総務省の幹部を派遣。そのアドバイスに基づき、これまた異例ともいえる日曜日に代表取締役社長の高橋誠氏が出席する記者会見を開催した。現時点では、輻輳(ふくそう)が発生したメカニズムは分かっているものの、根本的な原因とも言える交換機の挙動などは解析中だ。総務省の定める重大事故に該当するため、KDDIには行政処分がくだされる可能性が高い。 原因究明と再発