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ブックマーク / courrier.jp (65)

  • 一発の核兵器発射で何が起こるか─答えを「知っている人」が語る絶望のシナリオ | 米大統領は「6分」で決断、核の冬までは「72分」

    米「ニューヨーク・タイムズ」の調査報道ジャーナリスト、アニー・ジェイコブセンは、数々の米政府高官へのインタビューをもとに、「核抑止が破綻したとき、何が起こるか」を、著書『核戦争:一つのシナリオ』で示した。映画『デューン 砂の惑星』シリーズの監督、ドゥニ・ヴィルヌーヴによって映画化も決まっている同作で描かれた、「核戦争」のリアルすぎるシナリオ──それを裏付ける根拠を、仏誌「レクスプレス」がジェイコブセン人に聞いた。 人類が核戦争の惨禍を免れてきた要因の一つに、「幸運」がある。決定的な瞬間に誰も悪い選択をしなかったこと、過ちや失敗への反省が手遅れにならなかったこと……。これは核軍縮に関する国連のレポートのなかの言葉である。 ピューリッツァー賞の最終選考に残ったこともある米国人ジャーナリスト、アニー・ジェイコブセンは、新著『核戦争:一つのシナリオ』(未邦訳)のなかで「その幸運が失われたとき」を

    一発の核兵器発射で何が起こるか─答えを「知っている人」が語る絶望のシナリオ | 米大統領は「6分」で決断、核の冬までは「72分」
  • ウクライナ侵攻後のロシアで「予想外のバブル」が起きていた | 国際社会から経済制裁を受けているはずのロシアでなぜ…

    予想に反したバブル到来 2022年、ロシアウクライナへの全面侵攻を開始すると、ロシア第2の都市サンクトペテルブルク在住のアントンは、自身が経営するレストランが最悪の事態に見舞われるのではないかと危惧した。外国人旅行客は姿を消し、西側諸国の制裁によるロシア経済崩壊を見越して金利は急上昇。地元住民も外どころではなくなった、とアントンは話す。 しかし、これは取り越し苦労だった。ここ2年で状況は完全に回復し、お金に余裕ができたロシア人は消費に意欲的だ。 対ウクライナ戦争が長期化するにつれ、戦時下にある防衛産業が好況で給与が上昇すると、民間企業も同様に給与を上げないと、深刻な人材不足のさなかに労働者を呼び込めなくなった。こうしてロシアは思いがけず、個人消費ブームを迎えた。 「実質賃金は急上昇しています」と話すのは、ドイツ国際安全保障研究所(SWP)のロシア経済専門家ヤニス・クルーゲだ。「ウクライ

    ウクライナ侵攻後のロシアで「予想外のバブル」が起きていた | 国際社会から経済制裁を受けているはずのロシアでなぜ…
  • 米紙が報じる「日本のセブンイレブンは、米国の店舗とまるで違う」 | 日本風に経営すれば「王になれる」

    のセブン&アイ・ホールディングスはカナダの競合から買収提案を受けたが、評価額などを理由に協議に応じなかったことが報じられている。だが、もし取引が成立したとしたら、日でお馴染みのコンビニチェーン「セブンイレブン」は変わってしまうのだろうか? 米紙「ワシントン・ポスト」が、独特の発展を遂げた「日らしい」セブンイレブンの魅力を報じている。 米国のセブンイレブンとは大違い 賑やかな銀座のセブンイレブンで、スガワラ・シュンカ(29)はビジネスウェアに身を包んだ人々の座っている列につき、おにぎりと小豆菓子といういつものランチをとっていた。 レジの電子音が鳴り、周りの客がもぐもぐとべ、店員が次の客を呼ぶべく声を張り上げる。そんななか、郵便局員のスガワラは、日のコンビニが使う米の質の高さを称賛した。彼女は週に数回はセブンイレブンでランチを買っているという。 そのため、カナダの小売大手「アリマン

    米紙が報じる「日本のセブンイレブンは、米国の店舗とまるで違う」 | 日本風に経営すれば「王になれる」
    kaorun
    kaorun 2024/09/12
    ブコメの米国労働者云々や物流は(全部とは言わないが)少しづつ解決できる問題だと思うんだよね。給与はともかく、スタバと同じで米国社会は働き甲斐や向上心をぞんざいにし過ぎてると思う
  • ほとんど犯罪のない国、ニッポンの“のどかさ”の秘密を仏紙が探る | 鍵は警察? 司法? それともヤクザ?

    20年前と比較して、犯罪件数が大幅に減った日海外から来た観光客は、カフェのテーブルに置きっぱなしのスマートフォンや、道端の自動販売機に「平和」を感じ、日に詳しい海外紙記者も、日で流れるニュースの「のどかさ」に驚く。そして、仏紙「フィガロ」の記者は問う。「いったいなぜ、この国はこんなに犯罪が少ないのか」、「その理由は、どこにあるのか」と。 日で1年間に押収された大麻の量は、フランスの320分の1、強盗の件数は37分の1、窃盗は13分の1。これが日仏の犯罪に関する主要統計の差だ。両国は多くのテーマに関して何かと比較したがるが、この興味深いテーマに関する研究は、あまりにも少ない。 日のマスコミが報じる軽犯罪の数々は、この国の“のどかさ”を物語っている。「ぶどうが盗まれた」、「『ショート』のお金を払っておいて『ロング』のコーヒーを入れた」、「豆腐が盗まれた」……。ほんの些細な理由で逮捕

    ほとんど犯罪のない国、ニッポンの“のどかさ”の秘密を仏紙が探る | 鍵は警察? 司法? それともヤクザ?
  • 気鋭の人類学者、項飆「中国の若者はかなり悲観的になっている」 | 英国オックスフォード大元教授が語る、不景気下の中国の若者たちの思想とは

    1972年浙江省温州市生まれで、英国オックスフォード大学の社会人類学の元教授で、現在ドイツのマックス・プランク社会人類学研究所員である項飆(シャン・ビャオ)。気鋭の人類学者である彼が、不景気のなかにある現代の中国の若者たちが何を考えているのか、また、今後の中国にどのような影響を与えるのかを語る。 ──中国の若者は景気後退にどのような影響を受けているのでしょうか? 若者たちは高齢者に比べてはるかに大きな影響を受けています。高齢者たちは過去40年間の高度成長の恩恵を受け、貯蓄や不動産を持っているような人々です。 一方、いまの新卒の若者たちは、将来に大きな期待を持って育った世代です。彼らにとって現実とのギャップは非常に厳しい。仕事もキャリアアップの機会も少ない。また、就職できたとしても、IT業界のように、企業は激しい競争を繰り広げているため、条件がより厳しくなっているのです。 もちろん、社会集団

    気鋭の人類学者、項飆「中国の若者はかなり悲観的になっている」 | 英国オックスフォード大元教授が語る、不景気下の中国の若者たちの思想とは
  • 中国の電池王が語る「トヨタが開発する全固体電池はまだ現実的ではない」 | 電池最大手CATLの創業者が電池を超えた野望を語った

    電池最大手CATLの創業者が電池を超えた野望を語った 中国の電池王が語る「トヨタが開発する全固体電池はまだ現実的ではない」 中国の電池王CATLのゼンCEOが開発を急ぐ電池とは? Photo by Paul Zinken / picture alliance / Getty Images

    中国の電池王が語る「トヨタが開発する全固体電池はまだ現実的ではない」 | 電池最大手CATLの創業者が電池を超えた野望を語った
    kaorun
    kaorun 2024/05/20
    トヨタの全固体は公開されてる範囲だと負極にSi合金を使っていて金属Liを使う中国勢とは構造も違うはずなんだけど、その辺の情報が伝わってない?CEOがそれでだいじょうぶ?
  • 条件は完璧にそろっているのに「EVが普及しない」不可解な国・日本 | 米メディアが原因を分析

    には、電気自動車(EV)が普及するための条件が完璧にそろっているという。だがテスラ社のイーロン・マスクも日市場には苦戦していると認める通り、普及は遅々として進んでいない。その原因はどこにあるのか。同じく普及が停滞する米韓の状況と合わせ、米経済メディア「ブルームバーグ」が分析した。 日はEV普及の「ラガード」 日は電気自動車(EV)の先駆者となるための、あらゆる条件を備えている。世界平均を上回る所得、堅調な自動車産業、高い新車購入率、技術を称揚する文化などだ。 しかしながら、2023年の日におけるEVの新車販売比率(新車販売台数に占める特定の自動車の割合)はわずか1.8%だった。 2024年3月、ブルームバーグの気候変動ニュースメディア「ブルームバーグ・グリーン」は、完全電気自動車(BEV)の普及拡大が見込まれる31の国を調査した結果を発表した。するとそのなかで、普及率が思いのほ

    条件は完璧にそろっているのに「EVが普及しない」不可解な国・日本 | 米メディアが原因を分析
    kaorun
    kaorun 2024/05/09
    イーロンが本気でそんな事言ってるとしたら彼に助言できるまともな日本人スタッフがいないのだろう。日本でなぜアメ車が尽く失敗してきたかの分析もない。モデル2でワンチャンあったかもしれない芽も摘んでしまった
  • EVで出遅れたトヨタは「戦略的なロビー活動」で反撃に転じた | ハイブリッド車市場を支配

    2024年3月、米政府は2027年から適用する新たな自動車排ガス規制を発表した。当初案より緩和され、ハイブリッド車に有利な内容となった。 これは急速な電気自動車(EV)へのシフトに「ブレーキを踏むよう」働きかけたトヨタの戦略的ロビー活動の成果だと、米紙「ニューヨーク・タイムズ」は指摘する。 招待客オンリーの秘密の会合 2023年の秋、ラスベガスで開催されたトヨタ・ディーラー向け年次会合での朝会は、招待客のみが参加できる特別な催しだった。出席者にはスマホのカメラを赤いシールで隠すよう指示があった。 朝会でスピーチをしたのは、トヨタのトップロビイストであるスティーブン・チッコーネだった。彼は「自動車業界は存亡の危機に直面している」と述べ、それは景気やガソリン価格のせいではなく、米国で提案されている排ガス規制の厳格化のせいだと指摘した。 のちに各ディーラーに回覧され、紙ニューヨーク・タイム

    EVで出遅れたトヨタは「戦略的なロビー活動」で反撃に転じた | ハイブリッド車市場を支配
    kaorun
    kaorun 2024/04/30
    拙速なBEV推進策がトータルで見た時温室効果ガス排出の削減どころか増加を招きかねない、という視点も無く、BEVかHEVかという二元論に無理やり落とし込んでトヨタを悪者にしようとしている記事に見える
  • 「水素エネルギーの現状って、実際はどうなってるの?」専門家が解説 | 日本やブラジル、サウジなどで問題が噴出

    コロンビア大学国際公共政策大学院グローバル・エネルギー政策センターの研究者アンヌ=ソフィー・コルボーによると、低炭素水素の生産プロジェクトで具体的に進展しているところは少ないという。コルボーが低炭素水素の現状を解説する。 ──天然ガスや化石燃料はグローバルに取引されていますが、水素もこれからグローバルに取引されるようになるのですか。 正直な話をすると、低炭素水素関連のプロジェクトで具体的な進展があるものは少ないです。2021年に数多くのコンサルティング会社や機関が低炭素水素を奇跡の解決策として売り込みましたが、そこまで話が単純でなかったのは明らかです。 日やブラジル、サウジアラビアの人たちと話をしていますが、どこも同じ問題が出てきています。エネルギー資源としての水素はコストが高く、そのせいで需要が充分に生まれない問題があるのです。 グリーン水素のプロジェクトをきちんと進めていくには、数ギ

    「水素エネルギーの現状って、実際はどうなってるの?」専門家が解説 | 日本やブラジル、サウジなどで問題が噴出
  • 中国発の激安EC「Temu」の“危ない経営”を財務データから読み解く | 謎多き「注目企業」

    「謎」多きECサイト 彼女が手にした商品はすべて、Temuの親会社である中国企業PDDホールディングスから送られてきたものだ。PDDのビジネスはサードパーティが出店するアマゾンのマーケットプレイスに類似しており、買い手と売り手を結びつけて取引手数料を徴収し、出店者側にはプラットフォーム上に広告を出すことを求める。 同社の目標は、より速く安価に商品を提供するためにビジネスモデルを進化させ、これまでの「買い物の在り方」を変えることだという。すでに約50の国と地域にTemuのサービスを拡大したPDDは、いまや「最も野心的な小売企業」と目されている。 そんな同社の戦略はさまざまな層に向けた広告を打つことで、欧米ユーザーをアプリに誘導するという案外使い古されたものだ。AIによってユーザーの消費動向を予測するTemuは、中国の工場から配送料ゼロの直送方式で出荷することで低価格販売を可能にしている。 中

    中国発の激安EC「Temu」の“危ない経営”を財務データから読み解く | 謎多き「注目企業」
  • 量的緩和でマネーを手にした富裕層から、「健全な経済」を取り戻せるのか | 犠牲なしに「量的引き締め」はできない

    「注目」を集める者が勝つ社会に 金融市場に新たな資金が殺到したことで、フェイスブックやグーグルなどのビッグテックはインスタグラムやワッツアップ、ディープマインドなどの競合他社を買収できた。広告ビジネスに支えられたこれらの企業は、世界を制覇しようと動いてきた。その結果、人々に信頼される情報を売ることに依存していた地方の新聞社などのビジネスは苦境に追いやられていった。 代わりに強くなったのは、人々の注目をうまく奪い、最高入札者に売れる企業だ。そうして人々はより感情的な話をするようになり、偏向的な考えを持つようになった。人々をそう仕向けることによって、投資家は利益を得ていた。 リスクを求める資金で金融市場は溢れかえり、新たなビジネスモデルが出現した。ベンチャーキャピタリストは、何年も、何十年も利益を生まないような企業を支援できるようになった。彼らは投資企業を新規株式公開(IPO)に導けば大きな利

    量的緩和でマネーを手にした富裕層から、「健全な経済」を取り戻せるのか | 犠牲なしに「量的引き締め」はできない
  • 英紙が評価 トヨタのハイブリッド車を推す戦略は正しかったのか? | 批判していたアナリストも「トヨタに謝らなければならない」

    見直されたトヨタの決意 この10年間、自動車業界でもっとも声高にハイブリッド車を擁護してきたトヨタの経営陣が、いま、ある種の正当性を感じていたとしても不思議はない。 バッテリーと従来の内燃機関(エンジン)を組み合わせたハイブリッド車に多額の投資をするというトヨタの頑固なまでの決意は、これまで投資家と環境保護団体の双方から批判を浴びてきた。 消費者は割高なEV(電気自動車)の購入をためらうに違いないと、トヨタは繰り返し訴えてきた。そしていま、欧米市場で価格の高止まりと充電インフラの不備への懸念から、バッテリー電気自動車への熱狂が冷めつつあるなか、かつて異端扱いされていたトヨタの主張が見直されつつある。

    英紙が評価 トヨタのハイブリッド車を推す戦略は正しかったのか? | 批判していたアナリストも「トヨタに謝らなければならない」
    kaorun
    kaorun 2024/03/25
    EVのコストとか普及速度とかそう言う軸だけじゃなくてLCAやゴールまでの業界全体のCO2排出量を最低限にするプランを考えないといかんのよ。そこへ覇権を取りたい中国やディーゼルがコケた欧州勢が政治を持ち込んだわけ
  • 米紙が指摘 トヨタのハイブリッド車の突然の成功は業界の抜本的変化の現れだ | 「EVは唯一の解決策ではありません」

    トヨタといえばEVシフトへの遅れを指摘されていたが、ハイブリッド車に注力するという決断が効を奏していると、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が報じている。 EVに「無気力だった」トヨタ 今日のようなハイテク、ハイリスクな自動車業界では、運勢はすぐに変わってしまうものであり、トヨタ自動車ほどその好例はない。 少し前まで、トヨタは電気自動車の分野で危険なほど遅れをとっているように見えた。電気自動車のパイオニアであるテスラは急成長を遂げ、世界で最も価値のある自動車メーカーとなった。テスラの成功を見て、ゼネラル・モーターズやフォード・モーターといった他社は、多くの消費者がバッテリー駆動の自動車やトラックに乗り換える準備が整っていると判断し、遅れを取り戻すために数百億ドルを投資し始めた。 しかし、トヨタはもっと慎重だった──あるいは無気力だった、と批判する向きもある。トヨタは、これまで米国でわずか2車種

    米紙が指摘 トヨタのハイブリッド車の突然の成功は業界の抜本的変化の現れだ | 「EVは唯一の解決策ではありません」
    kaorun
    kaorun 2024/03/19
    階段を1段飛ばしで登り続けるには勢いが要るけど、今の技術と経済状況にはそれが出来るだけの余力はまだ無かった、というだけの話
  • エマニュエル・トッド「いま私たちは西洋の敗北を目の当たりにしている」 | 西側諸国は「何も見えていない」

    西洋の凋落を証明する「3つの要因」 ──2023年に弊紙から受けたインタビュー「第三次世界大戦はもう始まっている」が、今回の新著を書くきっかけになったと伺っています。すでに西洋は敗北を喫したとのことですが、まだ戦争は終わっていませんよね。 戦争は終わっていません。ただ、ウクライナの勝利もありえるといった類の幻想を抱く西側諸国はなくなりました。このの執筆中は、それがまだそこまではっきり認識されていなかったのです。 昨年の夏の反転攻勢が失敗に終わり、米国をはじめとしたNATO諸国がウクライナに充分な量の兵器を供給できていなかった事態が露呈しました。いまでは米国防総省の見方も、私の見方と同じはずです。 西洋の敗北という現実に私の目が開かれたのは、次の三つの要因によるものでした。 第一の要因は、米国の産業力が劣弱だということです。米国のGDPにはでっちあげの部分があることが露わになりました。私は

    エマニュエル・トッド「いま私たちは西洋の敗北を目の当たりにしている」 | 西側諸国は「何も見えていない」
  • スタジオジブリのアニメは、欧米による「日本の見方」を変えてきた | 敵ではなく、夢を見せる国としての日本

    犯罪率が低く、モノづくりによって成長を遂げた経済大国であり、いまは少子高齢化が止まらない国──世界は日に対してそんなイメージを抱えているだろう。 だが、世界の「日」に対する印象に大きく関わってきたのは結局、アニメや漫画などの「ファンタジー」なのかもしれない。なかでも80年代、スタジオジブリが欧米の若者に与えた影響について、英メディア「アンハード」が報じた。 日は「夢の工場」だった インターネットの登場以前、米国のティーンがアニメを見るには「違法な手段」に訴えるしかなかった。海賊版ビデオカセットはファンのあいだで、まるで「見るドラッグ」みたいに流通していたのだ。 新しいアニメの発見は、小さな啓示みたいだった。未知の国に一歩足を踏み入れたようだった。彼方の国である日について私が知っていたことといえば、祖父の語る戦争の話と、夕方のニュースで流れる暗い話に限られていた。 80年代は、日

    スタジオジブリのアニメは、欧米による「日本の見方」を変えてきた | 敵ではなく、夢を見せる国としての日本
  • 諫山創が米紙に語る「ハッピーエンドを諦めるしかなかった」 | 『進撃の巨人』の結末の背景とは

    漫画『進撃の巨人』が連載を終えて2年、TVアニメ版もついに最終話が放送された。世界的に人気の高い同作の完結を受けて、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、原作者の諫山創にインタビューした。 「世界で最も需要の多い作品」だった アニメ『進撃の巨人』の最終話がクランチロールとフールーで配信され、2013年に放送が始まった大作がついに終わりを迎えた。 日では11月4日に最終回が放送された 2009年から2021年まで連載された原作漫画同様、TVアニメ版はたちまちヒットとなり、現代アニメの一時代を画すシリーズのひとつとなった。スピンオフ作品や実写版、ゲーム、それから『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』といったタイトルとのコラボ漫画まで出た。 Season 4にあたるThe Final Seasonが2020年に放送開始して以降、『進撃の巨人』はインターネット上で最も多く見られたシリーズとなった。放

    諫山創が米紙に語る「ハッピーエンドを諦めるしかなかった」 | 『進撃の巨人』の結末の背景とは
  • スペイン紙が総まとめ「宮﨑駿がアニメーション界に巻き起こした革命」 | 「彼は決して引退しないでしょう」

    「なんかね、こう、通常の形で物語を作りたくなくなってるんだよね。(中略)わかる映画は何かって言ったらつまらない映画なんですよ。論理でやっていくとさ、自分の考えで狭くなるから。(中略)子供たちはわかるんですよ、 論理で生きてないから」 これは、宮﨑駿の言葉である。 10月末に、日文学の古典である吉野源三郎の同名小説から自由に着想を得た、宮﨑監督の長編第12作目 『君たちはどう生きるか』 がスペインで封切られた。年齢を考えれば理にかなったことだが(宮﨑は2023年1月に82歳になった) 、作がこの日アニメーター最後の劇場公開作品になるものと予想されることだろう。だが宮﨑のキャリアにおいて、論理が君臨したことは一度もない。だから、彼の以前の引退発表には、毎回必ず疑いがつきまとっていた。 「映画ってね、作ってないと寂しくなるんですよ。作りたくなるんですよ」 NHKのドキュメンタリーシリーズ

    スペイン紙が総まとめ「宮﨑駿がアニメーション界に巻き起こした革命」 | 「彼は決して引退しないでしょう」
  • 小さな森、猛スピードで成長中!─日本人研究者の森づくりに世界が驚いた | ヒントは日本の寺社の森に

    自然の森が成熟するまでには、少なくとも100年を要するという。だが、その「小さな森」は通常の森の10倍ものスピードで生育する──。2021年に亡くなった日人研究者、宮脇昭が編み出した「宮脇式」森づくりが世界中に広がっている。 米マサチューセッツ州ケンブリッジ──かつてのゴミ捨て場の上に、その小さな森はある。生まれて2年にも満たない赤ちゃんだが、その森は少し、年上のように見える。 そこでは、ポプラの木は通常の2倍の速さで育ち、ウルシやユリノキもそれに追いつこうと頑張っている。雨水を流出することなく吸収し、雑草を抑え、昨年の干ばつにもめげずに森は生い茂っていった。バスケットボールコート1面分ほどの面積に1400の若木が自生するこの森で、こうしたことが可能なのは、その肥沃な土壌と木々の密度に秘密がある。 この森は、世界中の高速道路の路肩や駐車場、校庭、ゴミ捨て場を森に変容させる一大ムーブメン

    小さな森、猛スピードで成長中!─日本人研究者の森づくりに世界が驚いた | ヒントは日本の寺社の森に
  • いい仕事がなさすぎて… 就職せず「専業子供」になる中国の若者たち | 薄給で働きまくるなんて割に合わない!

    中国では2023年6月、若年(16~24歳)の失業率が21.3%と過去最高を記録した。これ以降、当局は数値の公表を取りやめている。 膨大なカネと時間を注いで勉強してきたのに、結局働き口がない──そんな事態に直面した若者たちは今、実家に帰って「専業子ども」になることを選んでいる。 「フルタイムでは働かないと決めた」 何気なくSNSを見ていたティアン・イーナン(23)は、昨年の秋、心惹かれる「新しいタイプの仕事」を紹介する動画日記を見つけた。 その動画では、若い女性がエレガントなピンク色のバスローブ姿で朝を迎え、テイクアウト用の容器に入った辛口の鍋料理をのんびり口に運んでいた。午後は読書にいそしみ、夕テレビを見ながら赤いドラゴンフルーツと殻むきヒマワリの種をつまむ。彼女は「専業娘」を自称していた。 ティアンはそんなシンプルな生活が羨ましかった。彼女は観光マネジメントを専攻する大学生で、中国

    いい仕事がなさすぎて… 就職せず「専業子供」になる中国の若者たち | 薄給で働きまくるなんて割に合わない!
  • 中国で「日本のキモノは禁止」法案 進む“脱日本”に国民の反応は? | 過去にもあった“装いの束縛”

    中国で「国家の精神と情緒に悪影響を与える」服装を禁止する法案がネットで公開された。その服装として挙げられたのが日の着物だ。 中国内で大きな論争になっているこのキモノ禁止令が生まれた複雑な背景について、メルボルン大学で歴史学を教えるアントニア・フィネイン教授が解説する。 発端となった「蘇州着物事件2022年、ある若い女性が浴衣を着て、蘇州の景色を背景に写真を撮っていると、警官に声をかけられた。激しい口論の末、彼女は公共の秩序を乱したとして逮捕された。その一部始終は、彼女のスマホで録音されていた。 この「蘇州着物事件」は話題となり、警官の対応の合法性について議論が巻き起こった。 中国で着物を着たことが騒動につながったのはこれが初めてではないし、そして最後でもなかった。新たな騒動は2023年3月、1937年に大日帝国による大虐殺があった場所として知られる南京で起こった。ある観光客が、寺院

    中国で「日本のキモノは禁止」法案 進む“脱日本”に国民の反応は? | 過去にもあった“装いの束縛”