2大政党制を取る米国では、多くの政治問題において共和党と民主党による綱引きが繰り広げられる。その典型例の1つとして銃問題が挙げられる。銃規制に熱心な民主党のオバマ氏が大統領職に就いていたのだから、本来なら銃犯罪は減少に向かうはずだった。だが、彼がその座にあった8年間は、米国史上まれにみる乱射事件多発期間になった。『現代アメリカのガン・ポリティクス』(東信堂)の著者、鵜浦裕・文京学院大学外国語学部教授は「オバマ氏は在任中は無力、無策だった。だが、これからの彼に期待したい」と話す。 (聞き手は上木貴博) 銃規制に積極的な民主党政権が8年続きました。オバマ大統領(当時)は米国の銃規制問題においてどのようなリーダーだったのでしょうか。 鵜浦:オバマ政権下ではかつてないほど乱射事件が起き、結果を出せませんでした。振り返ると、初当選時の公約を「常識ある銃規制」としていた時点で弱腰だったと言えるでしょう
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